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【解体】家庭科|PEACE OF CAKE【新書】

製作者の頭の中、ということで、つらつらと書きますが、基本的には聴いてくださった方の感想、が全てだと思っています。
なので、もしご興味あれば、という程度でお読みください。

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Tokyo Emotional Gakuenというアルバムは、何度かに渡って楽曲のコンペ、それぞれが曲を持ち寄って、どの曲が収録されるか話し合うタイミングがあったのですが、実はその時、家庭科というタイトルの曲は別にありました。

どうにも こうにも
退屈すぎてここには居られない
ああしよう こうしよう
欲望が溢れ出てきて止まらない
 
想像したい 新しい未来
自意識過剰には上限はない
腐っても鯛 信じてみたい
針に糸を通す様な針剣な愛
Dive to sewing hole

片っ方の靴じゃ走れない
いち足すいち10じゅう自由じゆう
歪んだ愛じゃ届かない
計算の出来ない世界を縫っていく

ex家庭科|hand sewing

本来なら門外不出のボツ曲の歌詞ですが、結果一部が美術|ESORAに引用されていたり、他に転用し難い、このアルバムの世界観でしか通用しない歌詞だとも思うのでここに納めます。

この作品を作っていて一貫し、作詞家として楽しかったところは、ひとつ家庭科、という教科のお題があることによって、通常の思考では巡り会えない歌詞が許容される、縛りがあることによってとても自由になれる、みたいなところにありました。

メンバーシップの方で書いたことがありますが、当時の自分の推し曲、であったとも思います。が、しかし相性やバランス、自分だけが良いと思っていても、通りませんから。ただ、リフレインとメロディーは、今でも自分のPCの中のストックにあるわけで、この曲もきっと、本当にここぞという時に巡り会えれば、出番が来るのでしょう。
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それとは全く別の時間軸でPEACE OF CAKEという、2022年のフリーライブの時にすでに披露されている曲が、モンストグランプリのテーマソングになることが決まって、それはそれは大変喜ばしいお話を頂きました。

実際にモンストをプレイしてみてわかることですが、もはや運命的。歌詞がテーマに寄り添いすぎていて自分でも怖いくらいです。逆に知ってて書いてもこれ以上は無理というレベル。

勿論そのタイミングに合わせてリリースすべし、ということになるのですが、
この時点でアルバムツアー終了後、追加履修EPと共に一緒に保存できる様なスリーブケースを作ってお届けするアイデアがありました。
つまり、このPEACE OF CAKEという曲にも、科目を振って、手に取ってもらうチャンスを作り、ここまでがTokyo Emotional Gakuenとすることが、最も着地としてテレマーク、みんなハッピーかな、と思われました。

つまりですね、何が言いたいかと言いますと、みなさんお察しかもしれませんが、唯一、教科が後付け、になります、この曲。

いやはやそもそも無理に科目なんぞ振らなくても?
全速力で走り出したら言うてますんで保健体育
いいえ、安井さんが、家庭科というから、家庭科なんです。この曲は。ベースの安井は、日頃寡黙な人間なのですが、だからこそ、たまに意見をボソッと言ってくれた時に、耳を澄ませたくなる様な気持ちになりますし、それがさも貴重な金言のように周囲が錯覚する現象が起こります。

かく言う自分も、安井さんが言うことを大義名分に、その発売記念イベントをして、食べ物縛りの歌詞のライブをしたら良いじゃん、楽しそうじゃんみたいに悪知恵が働き、二手三手先が見えていたので、往々としてそれに乗っかることにしました。そして、それが先日のFCライヴ、食べ物縛りが爆誕するきっかけとなったわけです。


そしてこの曲の見どころはバケツくんのターン。彼の美声を生かすべく、歌パートを作りたかっただけなんですが、さすが生きるエンターテイメント。バケツに人生を捧げた男。
一緒に真似するなり、そっと見守るなり、煮るなり焼くなり、どうぞご自由にお楽しみください。

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<裏話にも程がある、制作秘話などはこちらでこっそりと↓>


褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。