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【豆知識】 バリトンとは?

バリトン」「バリトン歌手」という単語を初めて聴いたという方もいるかもしれません。

ジャンルとしての言い方ですと、「声楽家」「オペラ歌手」などという呼び方もあります。
ただし「オペラ歌手」というのは日頃オペラ公演(オペラについては後日触れたいと思います)に出ている歌手のことなので、コンサートや宗教曲などが専門で、オペラ公演には普段出ていない方にはこの呼び方は相応しくなく「声楽家」の方が良いです。僕はオペラもコンサートも出ておりますので、「バリトン」「声楽家」「オペラ歌手」どちらでもOKです。
バリトンは簡単にいうと「声の種類」のようなものです。
学生時代、音楽の授業での合唱なので、ソプラノ、アルト、、などパートに分かれたこともあるかと思います。その一つです。
まず、大きく分けると
ソプラノ
アルト
テノール
バス
という括りがあります。
合唱や、宗教曲のソリストなどを努める時はこの4声のどれかに収まることが多いです。
ざっくりいうと
ソプラノ:女声の高い声
アルト:女声の低い声
テノール:男声の高い声
バス:男声の低い声
ということになります。
ただし成人した大人の声の場合で、変声期前の男の子はソプラノやアルトに入りますし、「ボーイソプラノ」なんて呼び方をする場合もあります。また、成人歌手でもファルセット(裏声)で歌う「カウンターテノール」(「もののけ姫」の米良さんが有名ですね)という声種もあります。
さて、テーマにも書いた「バリトン」なのですが、最初に挙げた4声をさらに細かく分類したときに出てきます(厳密にはイコールではないのですが)。
女声
高 ソプラノ
中 メゾソプラノ
低 アルト
(カウンターテノールはメゾソプラノ、アルトの音域をカバーすることが多いです。さらに高いソプラノの音域をカバーできる人は”ソプラニスタ”と呼ばれることもあります)
男声
高 テノール
中 バリトン
低 バス
ということで、バリトンは男声の中間の音域を歌う歌手を指します。

メゾソプラノ(Mezzo=メッゾ:半分の、中間の 等の意味)は女声の中間の音域です。
テクニックや声質、歌い方などでさらに細かく分類されていきますが、それはまた別の機会に。
(”アルト”に関しては歴史的に立場が変わったこともあるので、それも後日)。
今回担当した東芝ブレイブルーパス東京のチーム歌「王者 猛勇狼士」は、ラグビーの力強いイメージや、皆さんが一緒に歌いやすい音域ということも考えて、バリトンである僕にお声がかかったのだと思います。
声の種類によって、オペラでの役割も変わってきます。そのことについても、また別の機会に書こうと思います。

今回はここまで。


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