大空理人|Masato Osora

東京大学ELSI Game Lab 代表|東京大学大学院 学際情報学府 修士課程在籍|…

大空理人|Masato Osora

東京大学ELSI Game Lab 代表|東京大学大学院 学際情報学府 修士課程在籍|株式会社NEXERA ボードゲームクリエイター|「遊び」と「学び」に関するコンテンツ開発や教育デザイン方法論について研究中

最近の記事

#6 学習教材のゲーミフィケーション

ゲーミフィケーションとは「ゲームデザインの要素をゲーム以外の文脈に用いること」を意味し、実際に様々な分野で活用されています。 学習分野では、教材を魅力的なものにするために、ゲームで培われてきた「夢中にさせるノウハウ」を組み込んできました。 では、具体的にゲーミフィケーションのどのようなノウハウが、学習経験の質を高めるために活かされてきたのでしょうか。 本記事では、学習のためのゲーミフィケーションについて検討し、効果的な学習環境デザインを行うにはどうすれば良いかを考えてい

    • #5 ビジネスゲームによる正統的周辺参加の可能性

      ビジネスゲームには、リアルな経営シミュレーションを通した学びを提供するものが多くあります。 では、こうした経営シミュレーションの有効性とは何なのでしょうか? 本記事では、経営シミュレーションでの学びと現場での学びを比較しながら、その導入メリットを探っていきたいと思います。 ビジネスゲーム研修や経営シミュレーションゲームに興味がある方はぜひご覧ください。 はじめに本記事のキーワードとして登場する言葉が「正統的周辺参加」です。 まずはその意味を紹介した後、そこで生じる「

      • #4 デジタル / アナログゲームのメディア的特徴

        ゲームの教育効果というと、デジタルゲームとアナログゲームで優劣をつけようとする議論をしばしば見かけます。 しかし、大事なことは優劣をつけることよりも、それぞれのメディア的特徴を理解し、適切に利用することだと思います。 そこで、本記事では、デジタル / アナログゲームの強み・弱みを理解することを目的に、それぞれの特徴を紹介します。 ゲームを教育メディアとして用いる際のメリットや活用法に興味がある方はぜひご覧ください。 はじめにデジタルゲームとアナログゲームではメディアの

        • #3 学習の質を高めるビジネスゲーム研修

          教育工学において「インストラクショナルデザイン」という学習をより魅力的にする手法があります。 この手法は、分野問わず普遍的に用いられるもので、当然、それは企業研修にも適用できます。 そこで、インストラクショナルデザインのモデルの一つである「学習経験の質モデル」を解説し、効果的な研修設計を行うにはどうすれば良いか考えていきたいと思います。 また、本記事では、学習経験の質を高めるためのツールとして、ビジネスゲームもご紹介します。 「学びたくなる研修を実践したい」「ビジネス

        #6 学習教材のゲーミフィケーション

          #2 学びにゲームをブレンドしよう

          コーヒーには「ブレンドコーヒー」という種類や品質の異なるコーヒー豆を混ぜ合わせ、味や香りをより良くしたものがあります。 実は学習分野でも、この"ブレンド"という考え方は存在し、これまで「ブレンド型学習」と呼ばれてきました。 ブレンド型学習は、形式、人数、内容、ツールなど、目的に応じて複数の要素を組み合わせ、学習効果の最大化を目指します。 本記事では、そのブレンド要素の一つとして、ゲーム学習を紹介できればと思います。ゲーム学習は、他の学習手法と組み合わせることで、高い学習

          #2 学びにゲームをブレンドしよう

          #1 私たちはゲームからどのように学ぶのか

          2024年。社会人として、大学院生として、3年目になります。 これまで、ビジネスの世界とアカデミアの世界を行き来する中で、面白い知見や役立ちそうな理論を見つける機会が多くありました。 そこで今年から、日々の学びや自身の研究成果を、月イチで発信していこうと思っています。主に自身の研究テーマである「ゲーム学習」について、人材開発や組織開発といった視点で紹介する予定です。 ビジネスパーソン、教育関係者の方にも役立つような内容をお届けできればと考えているので、皆さまの実践の一助に

          #1 私たちはゲームからどのように学ぶのか