見出し画像

縦割り社会とチームビルディング

どうも、まさまさです。

僕はチームビルディングが結構好きだと最近思う。

原体験はサッカーのコーチをしていた頃。
選手たちには、それぞれ得意不得意がある。
身長、足の速さ、ボールの扱い、性格など全然違うところだらけだ。

周囲に指示を出して、チームを盛り上げるのが上手な子もいる。
もくもくと練習に取り組み、背中で語るタイプもいる。
人一倍体を張って、勝利への執念を見せてくれる子もいる。
めちゃめちゃ足が速い子もいれば遅い子もいる。
体の大小もそうだ。
そんな千差万別な子どもたちの適材適所を捜し、チームを作り上げ、勝利を目指す。
このプロセスが好きだった。
それぞれに役割があり、その役割を同じピッチ上で体現し、同じ目標に進んでいく。

さて、今、僕は医療界で仕事をしている。
そこで縦割り社会でのチームビルディングの難しさを感じている。
その問題意識を書こうと思う。

最初に断っておくが、自分の仕事のコトになると、少しトゲのある表現をしてしまうことがある…。自覚はあるんだが、なぜなのかわからない。本当はもう少し優しい表現をしたいと思っている(ここに本当の問題があるんだろうなw 敵はいつも自分だ)。

まず、この図を紹介する。
タックマンモデル。

このモデルを楽しく学べる本を紹介したいと思う。
今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則――『ジャイアントキリング』の流儀
この本は、漫画「ジャイアントキリング」を題材としたチームビルディング本。楽天大学の仲山さんが書かれた本だ。
次に、宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。
この本は、漫画「宇宙兄弟」を題材としてリーダー本。チームの学びも多いよ。ファシリテーターの長尾さんが書いた本。

次に、この図を紹介する。
ダニエル・キムの組織成功循環モデルだ。
関係の質→思考の質→行動の質→結果の質


では、本題へ。
医療現場においてのピッチは、患者さんが居る病棟だろう。
役割は
看護(処置・療養上のお世話 など)
医師(治療・判断・インフォームドコンセント など)
リハ(機能改善・自立支援 など)
薬剤師や栄養士、介護士など様々な専門職がいる。

それらのメンバーの大目標は『患者さんがより良い状態になること。より良い人生を歩むことではないか?』
と、僕は思っている。

その『よりよく』と言うのを、チームのメンバーで決めていけばいいと思っている。

しかし、ここで問題が生じる。
それぞれの専門職が基本的に居る場所が異なるのだ。
休憩する場所、ご飯食べる場所、ミーティングする時間や場所など。
それぞれの専門職、つまり同質なメンバーでチームビルディングするのだ。
それぞれの専門職で、関係の質を高め、思考の質を高めていくのだ。

うん。
いいことだと思う。

だけど、あなたの専門性だけで、人は、病気は、その人の生活は理解できるのだろうか?
僕は、全然無理だと思っている。
そう全然、無理なのであ〜る。

同質のメンバーで高めたチーム力を持ったチームが、患者・利用者にとっての「より良く生きる」を目指し動き出すのだ。

どうなるか?
病棟に行けば、上記に上げた専門職が時間差でその患者さんに関わることになる。
要するに、急に異質のものがチームに加わることが起きる。
関係の質を高めていない=認め合っていない者どうしが一緒に仕事をしだすのだ。
つまり、最初からタックマンモデルでいう形成期を迎えることになるし、組織成功循環モデルでいう関係の質を高めるフェイズに戻るのだ。
それを理解していないのか、各専門職(チーム)でまとめ上げた解答のようなものを持って、よく喧嘩するのだw(例:医者と看護師、医者とリハ職など)
そして「あいつわかってねーよな!」と同質の集団に戻って敵を作ってさらにまとまって行く。
そして最後にコミュニケーションを取らなくなる。
そうして、医療者のチームビルディングの失敗によりできた溝に患者さんたちは落ちていくのである。

じゃ、どうすればいいの?
解決策はそんなに難しいことではないと僕は思っている。
この同質で集まる、縦割りにするってことを極力減らせばいいのだ。
同じエリアに異質・多様な人を入れていく(多様な専門性をもった人材)。
それをまずやればいいと思う。
そこで大切になるのは「安全安心」「聖なる一歩」だと思う。
その話はコチラに譲る。
人(患者・病気)は単純ではない、同質の視点で見ることよりも多様な視点で見ていく方が利益は最大化されると感じている。

どんなに優れた専門職がいる集団であってもチームビルディングに失敗していれば、やっかいなお荷物でしかない。

さぁ、医療介護の世界では連携連携って叫ばれているけど、なにがそんなに難しくしているのだろうか?
僕が思うに、専門職集団のあり方が基本的にヒエラルキーであること。
病院などの組織が管理型のヒエラルキーが多いこと。
これ結構あたってるとおもっている。

下の物には意見を言わせない雰囲気(安全がないこと)
上から下りてくる意思決定に異論を唱える事が許されない雰囲気
→なんでこうなったんですか?納得いかないんですけど?に対して帰ってくる答えは「上が決めたことなんで、私もよくわからない」という中間管理職の返答なのである。

なんとも…。

さらに、最新の知識・エビデンスを知っているものが一番えらい的な風習。

ざんねん…。

まさまさは感じて居ても、なにも変えることができなかったのである。

まとめ。
目的・目標を達するために必要な人材は同じチームメンバーである。
それを細かく縦割りにし分割することはチームビルディングを難しくするのではないか?

あ!
医療界のすべての組織がこうじゃないことはわかっているから、うまく行っているところがあればぜひ教えてほしいな。

最後まで読んでくれてありがとう。

サポートありがとうございます。 あなたのそのお気持ちのおかげでnoteを続けてこれました。 去年は1年で120本…みなさんのおかげです。これからも誰かに届く文章をかいていきたいです。