「伊予灘ものがたり」の旅で味わう、伊予灘の絶景と美食とおもてなし
JR四国には「ものがたり列車」と呼ばれる3つの観光列車が走っています。
香川県と徳島県を走る「四国まんなか千年ものがたり」、高知県を走る「志国土佐時代の夜明けのものがたり」、そしてもう一つが今回紹介する「伊予灘ものがたり」です。
4つの旅がある伊予灘ものがたり
「伊予灘ものがたり」はものがたり列車の1番最初の列車で、2014年に運行を開始。2022年には車両がリニューアルしました。
今や予約が取りづらい「伊予灘ものがたり」。
人気の理由は、伊予灘を走る列車からの絶景、美味しい食事、そして沿線の皆さんからのおもてなし。特にお手振りが凄い!正直感激しちゃいます。
「伊予灘ものがたり」は愛媛県の松山〜伊予大洲・八幡浜間を土休日を中心に1日2往復運行されます。
と、それぞれ名前が付けられています。
愛媛の柑橘と伊予灘の夕日をイメージ
「伊予灘ものがたり」は3両編成。
1号車は茜の章
2号車は黄金の章
3号車は陽華(はるか)の章
先頭1号車は、伊予灘を染める夕焼けを思わせる茜色。後方3号車は、降り注ぐ太陽や愛媛県名産の柑橘をイメージしています。
車内も3両ともデザインが異なります。1号車茜の章は、茜色を基調としたシート。
2号車黄金の章は、黄色を基調としたシート。柑橘をイメージして、照明がみかんの形になっている遊び心があります。それぞれ2人掛け、4人掛けのテーブル席、カウンター席など、座席の種類は豊富です。
特に山側のテーブル席は通路から一段高くなっていて、海が望みやすくなっています。
3号車は「フィオーレスイート」と呼ばれる個室空間になっていて、2~8名までのグループが利用できます。私は残念ながら利用したことがありません。
伊予灘ものがたりで頂ける4種類の食事
車内でいただける食事は、事前に食事予約券が必要です。食事予約券はJR四国のみどりの窓口のほか、ネットでは「tabiwa by WESTER」から4日前まで予約ができます。
ただ予約がなくても、軽食やデザートといった食事は用意されています。
大洲編でいただける食事は、松山市にある「ヨーヨーキッチン!」の「朝のひとときを味わう旬彩モーニング」。契約農家さんから届くサラダやキューブパンなど、朝にぴったりのモーニングです。
温かい料理も用意されています。この日は、砥部焼のかわいい器の中に、愛媛県の銘柄鶏「松山どり」を使ったクリームシチュー。
双海編でいただける食事は、内子町にある「レストランからり」の「内子杉の木箱で彩る和杉膳」。色々な種類の料理が小分けになった、豪華な御膳。
温かい料理には、くも子と呼ばれるたらの白子が入った茶碗蒸し。そして真鯛が入ったすまし汁も。
八幡浜編の食事は、松山市にある「レストラン門田」の「門田フレンチ〜伊予灘ミニコース〜」。地元産の食材にフレンチの技法を使ったお料理がいただけます。
温かいお料理には、ビーフシチュー。
道後編ではアフタヌーンティーを提供。松山市にある「Petit Paris」の「伊予灘の菓織箱」。砥部焼の器の中にはサンドイッチやスイーツなどがぎっしり詰まっています。
「伊予灘ものがたり」の食事が凄いところは、食事の内容が2ヶ月に1回変わること。季節の雰囲気や旬を取り入れたお料理が頂けるのです。
季節感が感じられる食事が「伊予灘ものがたり」の人気のひとつでもあります。
日本一有名な海に近い下灘駅
伊予灘ものがたりは、特急列車がショートカットする内子線と別れ、海沿いの予讃線、通称「愛ある伊予灘線」を走ります。車窓には伊予灘の穏やかな海が広がり、食事とともに優雅なひと時が過ごせます。
途中停車するのが「下灘駅」。下灘駅は『日本一海に近い駅のひとつ』として有名で、数々のテレビドラマや映画のロケ地にも使われました。
地域の皆さんからのお手振り
伊予灘ものがたりの人気のひとつが、地域の皆さんからのおもてなし。あらゆる場所から列車に向かって手を振ってくれています。
窓越しからでも人と人の心って繋がるんだなって思う瞬間。心が熱くなりました。
JR四国の「伊予灘ものがたり」は、松山〜伊予大洲・八幡浜間を土休日を中心に1日2往復運転しています。皆さんもぜひ乗車してみては!
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