AI に PDF を読み込ませて質問してみる
先日、このプレスリリースが出ました。
会員登録の必要はなく、誰でも無料で利用できるということで、さっそく試してみました。あわせて、他のPDFツールとも比較してみました。
ドキュメントチャットボット
読み込ませてみたのは、こちらの文書です。
→ 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(答申)【本文】
このサービスで対象になるのは最初の50ページまでなので、97ページあるこの文書の場合、前半までの内容なら質問に答えてくれそうです。後半について聞きたい場合は適切なところで分割して別途読み込ませることになるのでしょう。
「日本型学校教育が直面する課題は何ですか。」と質問してみます。
ちなみに人間の(笑)私が見出しを追っていったところでは、以下の6点が示されています。
子供たちの多様化
生徒の学習意欲の低下
教師の長時間勤務による疲弊
情報化の加速度的な進展に関する対応の遅れ
少子高齢化,人口減少の影響
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により浮き彫りとなった課題
このドキュメントチャットボットによる結果は次の画像のとおりです。全てを取り出せてはいませんが、私としては「かなり使える!」という印象を受けました。
左側に読み込んだドキュメントが表示され、回答には参照したページへのリンクが付いています。この結果は1週間保存され、同じブラウザから開けば再度表示することができます。
ChatPDF
ChatPDF で同じことを試してみた結果は次の画像の通りです。(クリックで拡大します)
こちらもだいぶ使える感じですが、日本語変換を確定するEnterで送信されてしまうので、別のところにプロンプトを書いてからコピペする手間が必要です。私の環境(Mac 上の Chrome に ATOK)だけかもしれませんが。
ChatGPT + AskYourPDF プラグイン
ChatGPT の有料版だといろいろなプラグインが使えます。その中にPDFを読み込むプラグインがあるので使ってみました。結果は次の画像の通りです。
おっと、指示していないのにいきなり要約が出てしまいました。改めて課題を取り出してもらうように指示します。
う〜む、今一つですね。「ページ5」というのも違いますし。少し調べてみたら、ChatGPT 上でなく、独立したWebサービスもあったので試してみました。 → AskYourPDF
プラグインの結果とはずいぶん違って、今度はやや冗長な印象です。
ChatGPT Advanced Data Analysis
ChatGPT の有料版で使える機能に Advanced Data Analysis があって、いろいろなファイルを読み込むことができます。これを使ってみましょう。
おや、うまく読み込めませんでした。調べてみると、PDF の読み込みに失敗する場合は、Word 形式に変換して読み込ませるといいみたいです。
だいぶ手間がかかった割には… Advanced Data Analysis は大変優れた能力をもっているのですが、今回のタスクには向いていなかったようです。
まとめ
いろいろなツールがある中でも、ユーザーローカルのドキュメントチャットボットは私の好みに合う使い勝手だったので、継続して使っていこうと思います。これが無料で使えるとは驚きです。
今回の事例だけでは判断できず、もっと多様な文書でさまざまな指示を出してみないと本当のポテンシャルは分かりません。それぞれのツールもさらに進化し続けると思いますので、今後とも比較を続けてみたいと思います。
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