見出し画像

PER?PBR?ROE? 株価指標の読み方【会社員なら知ってて当然】

こんにちは。Masashiです。

今回は株式投資をする上で重要なPER, PBR, ROEと言った株価指標についての話です。

なぜ株価投資を学ぶべきか?

株式投資は怖い、そう思っていませんか?もちろん、知識のない投資はギャンブルでしかありません。しかし、正しい知識を身につけることで、勝率をあげることができます。実際にプロの投資家もギャンブルではなく、身につけた知識から論理的に判断することで勝率を上げています。知識を身につけても、負けることは0ではありませんが、勝つ確率をあげることができるのです。

この記事を通して、株式投資に必要な正しい知識を身につけましょう。


株式投資は絶対に中長期

株式投資は、短期投資(1日)、中期投資(数ヶ月)、長期投資(数年)の3種類に分けられます。結論からいうと、会社員を含めた一般人が今株式投資を始めるなら、絶対に中期・長期です。なぜなら、人工知能の技術が発達した現代において、証券会社やプロのトレーダーは取引にAIを導入しているので、素人では到底勝てないからです。株で1日やるだけで1億円を儲けたい、そんなうまい話はありません。必ず中長期の視点で株式投資をするようにしましょう。


なぜ株価指標を読む必要があるか?

中長期の株式投資で儲けるためには、お買い得の株を見つける必要があります。なぜなら、株で儲けるための鉄則は「安い時に買って高い時に多く売る」だからです。よって、安い株(お買い得の株)を見つける、判断する必要があります。

株価指標を見ることで、お買い得の株を身につけることができます。なぜなら株価指標は、企業の経営状況に対する株価の高い・安いを表す指標だからです。

では早速詳しく見ていきましょう。


覚えるべき株価指標

結論から述べると、必ず覚えるべき・読めるべき株価指標は5種類です。

絶対に覚えておくべき株価指標
・EPS(Earning per Share):1株当たりの純利益
・PER(Price Earning Ratio):株価収益率
・BPS(Book-value per Share):1株当たりの純資産
・PBR(Price Book-value Ratio):資産対株価の正当性指標
・ROE(Return on Equity):自己資本利益率

英語ばかりでわかりませんね。しかしこの5つの指標を覚えるだけで確実に勝率を上げることができます。見ていきましょう。


EPSとは?

EPSとは、1株当たりの純利益を指します。つまり、純利益を発行株式数で割ればEPSが計算できます。例えば、企業Aが1億円の売上高を上げたとして、様々なコストを差し引きし最終的に1000万円が純利益として残ったとします。A社の発行済み株式数が10万株の場合、
  EPS = 1000万円 ÷ 10万株 = 100円
となります。

なぜEPSが重要か?それはEPSを見ることで「純利益から配当へ回すお金の割合」が計算できるからです。

株式会社において会社は株主のものなので、本来純利益は全て配当として株主に回るべきです。しかし、そうすると会社に利益が貯まらないことになってしまいます。なので現実は、純利益から一部を配当に回すことになります。株式投資において株主配当も重要な利得の一つです。1株当たりの純利益(EPS)と1株あたりの配当を比較することで、純利益から配当に回すお金の割合が計算できるのです。


PERとは?

PERとは、株価収益率のことです。株価を1株当たりの純利益で割ることで計算できます。例えば、上記の企業AにおいてEPS=100円で、株価=2000円だとすれば、
  PER = 株価 ÷ EPS = 2000円 ÷ 100円 = 20倍
ということになります。

PERは何を表しているのでしょうか?結論からいうと、PERとは「期待と実績の差」を表す数字です。

株価には投資家の期待が込められています。EPS=100円、株価=2000円の場合、100円が実績値、1900円が期待値な訳です。つまりPERが高いほど、多くの投資家が期待していることになります。


PERの読み方(実践編)

ではPERが下がった場合、どう判断できるでしょうか?

PER = 株価 ÷ EPS なので、PERが下がった場合「株価が下がった」か「EPSが上がった」ことが考えられます。

1)株価が下がった場合
株価が下がるということは期待度が下がるということです。利益を変わらず生み続けることができるのに、誰も期待していない会社であれば、お買い得と判断できます。短期間で回収できるからです。

2)EPSが上がった場合
EPSが上がるということは、利益が上がったことを意味します。会社が頑張って利益が上げて、誰もそれを知らないタイミングで、まだそれが株価に反映されていないとしたらお買い得と判断できます。

もちろん他の指標を含めて判断する必要があり一概には言えませんが、PERだけに注目すれば、

(PERが低い) = (期待が低い or 収益率が高くなった)=(お買い得)

と言えます。

ちなみに、日本の上場企業の場合は15倍程度が平均と言われています。(将来有望な業界やスタートアップは期待値が入るため高くなる傾向にあります。)


BPSとは?

BPSとは1株当たりの純資産です。例えば企業Bにおいて純資産が1億円、1万株を発行している場合、
  BPS = 1億円 ÷ 1万株 = 1万円
となります。

なぜBPSが大事なのでしょうか?それはBPSを見ることで「企業の安定性」を見ることができるからです。

純資産が多いほど企業が安定していることを意味します。大規模な天才や景気下落、為替変動などによってコストが増大した場合、純資産が多ければ賄うことができますが、反対に少なければ賄えず倒産してしまうことになります。(負債を多く抱えて純資産がマイナスになってしまったJALの倒産がいい例です。)

また、BPSと株価を比較することで、株を買うリスクが判断できるのです。それがPBRです。


PBRとは?

PBRとは1株当たりの純資産に対して、株価の正当性を図る指標です。BPSを株価で割ることで計算できます。例えば、上記の企業BにおいてBPS=1万円で、株価=2万円だとすれば、
  PBR = BPS ÷ 株価 = 2万円 ÷ 1万円 = 2倍
ということになります。

PBRは何を表しているのでしょうか?結論からいうと、PBRとは「株を買うときのリスク」を表す数字です。

会社がもし倒産したとしたら、精算された結果、純資産が株主に分配されます。BPS=1万円、株価=1万円(つまりPBR=1倍)だとして仮に倒産したとき、投資したお金はそのまま帰ってくることになりますが、株価=2万円(つまりPBR=2倍)だとして仮に倒産したとき、1万円損をすることになります。つまりPBRが高いほど株を買うリスクがあることになります。


PBRの読み方(実践編)

PBRを見るときのポイントは2倍と1倍です。PBR = 2倍が、通常だと言われています。なぜなら株価には実績値に対して期待値が乗せられているからです。PBR = 1倍の場合、BPSに対して価格が同等なので、定価と言えます。ですが普通は1になることはありません。

PBR = 1倍より下回る場合、BPSに対して安い価格で買えるので、お買い得と思うかもしれません。しかしこれには注意が必要です。なぜなら2パターンあるからです。

パターン1)企業が赤字を出していて、投資家が売りに出している
企業が赤字を出すことで純資産が減っており、期待値が下がる・売り続けられる可能性があるので、株価も下がり続ける確率が高くなります。

パターン2)他社のIPOや全体的な市場暴落で投資家が売りに出している
景気がよくなったタイミングや他社のIPOが終わったタイミングで、また投資家が買ってくれる可能性がある、つまり株価が上がる確率が高くなります。


以上をまとめると、結局どこを見れば良いのでしょうか?

・PBRが1未満である
時間がかかるかもしれませんが、少なくとも1倍まで株価が上昇することが期待されます。

・PBRが1倍に下がってきて近づいている
PBR1倍前後で下げ止まることが期待されます。

財務、市場に問題がない場合において、以上の2点に注目しましょう。

財務、市場に問題がなければ
(PBRが1未満) = (お買い得)
(PBRが下がって1に近づいている) = (お買い得)

株は大暴落の時がチャンスなのです。


ROEとは?

ROEとは、自己資本利益率です。BPSを株価で割ることで計算できます。例えば、企業Cにおいて純資産1000万円、純利益1000万円、発行株式数を10万株とすれば、EPS = 100万円 ÷ 10万株 = 10円、BPS = 1000万円 ÷ 10万株 = 100円なので、
  ROE = EPS ÷ BPS = 10円 ÷ 100円 = 10%
ということになります。

ROEは何を表しているのでしょうか?結論からいうと、ROEとは「収益性」を表す指標です。

ROEは、自己資本に対する純利益の割合を指すので、自己資本をいかに効率的に運用して利益を生み出したかを判断することができます。一般的には、ROEが10~20%程度であれば優良企業であると判断されます。


ROEの読み方(実践編)

ではROEが上がった場合、どう判断できるでしょうか?

ROE = 純利益 ÷ 純資産 なので、ROEが上がった場合「純利益が増えた」か「純資産が減った」ことが考えられます。

1)純利益が増えた場合
純利益が増えるということは、その分企業の成長性が見込める上、増えた純利益から配当が増えることも期待されます。企業の成長性が見込めれば、株価は上がることが予想されるのです。つまり、お買い得だと判断できます。

2)純資産が減った場合
純資産が減るということは、企業の財務状況の悪化、つまり企業の安定性が下がっていることを意味します。つまり、買って損する可能性があります。

純資産が減っていないかは企業の財務指標を見れば判断ができます。よって、

財務状況に問題がなければ、
(ROEが高い) = (お買い得)

と言えます。


まとめ

以上をまとめると、

絶対に覚えておくべき株価指標
・EPS(Earning per Share):1株当たりの純利益
・PER(Price Earning Ratio):株価収益率
・BPS(Book-value per Share):1株当たりの純資産
・PBR(Price Book-value Ratio):資産対株価の正当性指標
・ROE(Return on Equity):自己資本利益率
財務・市場に問題がない場合、
・(PERが低い) = (期待が低い or 収益率が高くなった)=(お買い得)
・(PBRが1未満 or 1に近づいている) = (お買い得)
・(ROEが高い) = (お買い得)

です。

株価指標を正しく理解し判断していくことが、株式投資で勝つための秘訣です。

最後まで読んで頂きありがとうございます。読み終わったら、今すぐに自分で行動に移してください(e.g. さらに勉強 or 口座を開設...)。

インプットはアウトプットして初めてインプットです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?