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LIFE SHIFT2(ライフ・シフト2) 100年時代の行動戦略

 前作「ライフシフト」は人生100年時代における人生戦略とあるように、長寿化することによりこれまでの教育、就労、引退といった決まりきったライフステージが終わり、就労段階に入っても、新しいことを学んだり、就労を一度中断し、育児に専念したり、自分を見つめ直す機会を通したりして、人生は多様化することについて書かれていた。二作目となる本作も、長寿化を背景にする中で、どのようなキャリアを探索すれば良いかのヒントがある。
 前作では、キャリア設計のモデルについて個人に焦点が置かれていたが、本作では、結婚した日本人カップルをモデルケースにあげている。夫婦生活については、今後も夫婦共にキャリアを形成しつつ、育児に参加するようになる。現在の日本は、女性が育児に担う割合が大きい。そのことが、キャリア形成に大きな影響を与えている。就職し、結婚して、出産を機に退職をして、育児に専念することで、女性は継続的なキャリア形成をすることが難しい。こうした潮流は、100年時代に向けての過渡期に当たる。長寿化に伴い女性も高齢になっても働くこと隣、そのために継続的なキャリア形成はとても大切。今後は、企業や政府のサポートを受けて、女性の働きやすい社会が形成され、夫婦ともにキャリア形成と育児を両立ができるようになる。
 学ぶことについて。長寿化とテクノロジーの進歩により私たちは何度も、学び直しの機会がやってくる。人工知能は、ホワイトカラーの仕事を奪う。現在の業務が今後も存在を続けるかはわからない。また、現在の職業の形も大きく変化がやってくるだろう。こうした未来が見えない状態の中では、私たちは常に学び直しが求められる。2030年必要な能力のベスト1は、「戦略的学習」である。自分の価値観をしっかりと内省し、未来に対して先読みし、あらゆる自己像を想像すること。自分には、無数の選択肢があることを自覚しすること。今ある選択が未来を決めるものである。私たちは、こうした選択と、学び直しで、自分の人生を描いていく。

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