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【妻が乳がんになりました】手伝わない娘に怒りをぶちまけると…

「洗濯するっていってたのに、ちっともしないじゃないか!」

今朝とうとう堪忍袋の緒がぶちっと切れた。
娘に対してだ。
「ママの負担を少なくするために家事の分担を決めよう」
と俺が子供たちに提案したのは妻が抗がん剤治療を始める3日前。
「係を決めてもやらない人はやらないし、やる人がイライラするだけよ。それよりは何をやるか紙に書き出して、それをやった人が紙に自分の名前を書く方が、やっている人、やってない人がちゃんとわかって、見える化して良いんじゃない?」
と娘。
娘によると大学の係もそれでうまくいっているとのこと。
いまどきのZ世代は頭ごなしに係を決めるよりは自主性を重んじそちらが良いのかも、と俺は納得した。「家事分担表」とググるとそれらしいテンプレートを見つけ、我が家の家事を10項目ほど記入し、冷蔵庫でマグネットで貼りだした。
抗がん剤治療開始1週間目。
家事分担表には1日だけ妻が調子良いときに料理を作ってくれてその日は妻のイニシャルが入った。
また抗がん剤治療が始まった初日と2日目は娘が夕食を作ったが、言い出しっぺの娘は自分のイニシャルを入れない。
しようがないので俺の方で娘のイニシャルをいれた。
次男は基本的に夕食の片付けだが、思った通りイニシャルなんていれない。
週の半ば、家事分担表に記入するように促すが、生返事が返ってきたが、やはり入れない。
なので家事分担表はほぼ俺のイニシャルで埋め尽くされた。
さて今週は抗がん剤治療2週間目だ。
明日から天気は下り坂。洗濯物がたまってきた。
先週家事分担の話が出た時、妻から洗濯は俺より娘の方が干すのが上手なので娘に洗濯はお願いしたいという話になり、娘も同意したのを思い出した。
そこで昨日、俺は「もうそろそろ洗濯をやってくれないか?」それはそれはと相当下手からお願いしてみたのだ。
俺のお願いに娘は同意した。

そして今朝だ。
妻は調子が悪そうだった。
しかも洗濯は始まっていない。
妻が調子が悪そうなので、俺は一段とナーバスになっていた。
脱衣かごには洗濯ものが昨日の状態のままだ。
どうなっているんだ? さっさとやれよ! 俺は娘に心の中で怒鳴った。
しばらくすると予想だにしないことが起きた。
なんと調子が悪そうな妻が洗濯機を稼働させているじゃないか!
頭に血が上った俺の前に犬の散歩から帰ってきた娘が現れた。

「洗濯するっていってたのちっともしないじゃないか! ママにやらせるとは何事だ!」
「怒鳴らないでよ! ママと相談して洗濯機を回すのはママがやることになったの!」
そんなこと一言も聞いていない俺は
「俺は聞いてない!」
と更に怒鳴る。
俺に負けじと娘も言い返してきた。
「ついさっきよ!」
と。
その後は
「洗濯機を回すぐらいやれよ!」
「いや、決まったことだから!」
娘との押し問答がしばらく続いたが、何の決着にもいたらなかった。

夕方、妻は朝の件は自分が悪いと思ったらしく、熱があるのにも関わらず、俺達のために夕食を作った。
夕食はうまかったが、ほとんと妻はたべることができず、すぐ自室に戻っていった。

何とも後味の悪い一日だ。
今日は俺が悪いのか?

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