2020/03/16 ものづくりは割に合わない

ソフトウェア開発者をやっていて常々思う。おれならこんな高い金を払っておれを(おれたちを)雇えない。割りに合わない、と。あえて一般化して書くけれど、とにかくものづくりはおそろしく割りに合わない。

おそろしく割りに合わないのだが、ある条件を満たすと金の成る木に化けるのがソフトウェアの面白いところ。一定の水準を超え、不特定多数の人々が何かの理由でお金を使ってくれるようになると、どんなに細かいところまで手間暇かけて整備しても(まあそういうきめ細やかさを実現できるケースは稀ではあるんだけど)、利益体質なおそろしい会社や事業が生まれたりする。

おれは今後、そういう事業構造に張っていかないといけないんだと思っている。ソフトウェア開発に限らず、ものづくりと呼ばれる生業は、誰かが、生まれたときにはガラクタだった何かが価値を生むまで磨き続けるという、割りを食っていかないといけない。そうしないと、次の大きな動きはできない。ガラクタの期間を耐え抜いて価値になった事業は強い。


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