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ことばと文章力とChatGPT

何故みんなそんなスラスラ書けちゃう?

頭の中にある世界をことばで表すことを仕事にしている人は、そこらじゅうにいっぱいいると思います。良文をスラスラ書く人は一体どうやって書く技術を身につけてきたのでしょう?本当に羨ましい。猿でもわかる作文指南書みたいな情報は溢れていて、その通りにやるとさらにクソ文に磨きがかかるのは、どうしたものか…

パラグラフライティング 様式の美

最近、パラグラフライティングという書き方に接する機会がありました。主に学術の理論構築に向いた表現技術。これを毎回気にして書くのはハッキリ言って超めんどくさい。しかし、なるほど!感もあって、何だか賢そうです。頭の中の思いをしっかり構造化するには大変役立ちます。

ただし、情緒的な見方を大切にするコピーライティング現場とか、重視する視点が異なるビジネスシーンでパラグラフライティングをご披露しようものなら、誰が読むのこれ!?と一笑されるかもしれません。引き出しは多い方が良いですが、使用上の注意をよく読んで、用法を守りましょう

先人の偉大な仕事にリスペクトし、場面に応じた「型」を大切ながらも、焦点は話の中身たる論旨に尽きるとの思いが強まります。駄文なのは、お作法もさることながら、話自体がダメ。簡単にいうと、私(あなた)の話は面白くない。「型」にこだわった、薄っぺらい文章、記事、論文が巷に溢れているのも、話の面白さは、流暢な文章表現で取り繕うことは決して出来ないという本質を表してるのではないでしょうか。

クリエイティブなのかしら

では、話の力量を向上させるには一体どうしたらいいのでしょう?これこそが、クリエイティブの世界の大きなテーマという気がしてなりません。
文芸作に限らず、論文、堅苦しいビジネス文章でさえも、実は創作活動なのでは?というお話。頭の中の構想をどこまで描き広げられるか。文章テクニックの前に、創作活動という点に着目したいです。一見すると賢い風の文章には、何か似通った面影を感じることが少なくありません。仕上がりの心地よさを目指したハウツーからスタートすれば、そのようになるのも仕方のないことでしょう。そういったスタイル派とは少し距離をとったオルタナティブ派には、邪念、想像リミッターを振りきったプランナー気質になりきるのが良いかもしれません。目安として中二レベルの妄想癖が覚醒できるとクリエイティブジャンプのチャンスは広がりそうです。数多くのCMを手がけてきたクリエイティブ界の巨匠 佐々木宏さんは、空気なんて読もうとするな、見えないんだから。と仰ってました。枠にはまらない初期衝動や想像の広がりを大切にしたいもの。ただ、ジャンプの方向が世の中の感覚とあまりにもズレ過ぎると、やっちまった!となるので注意はしましょう… そして、純粋に面白いものを追求した上であれば、型にはめたフレームワークが活きてくるかもしれません。要は文章、クリエイティブの発想スタートには中二の純粋さと感性は生きるのではと。中学生感想文とかが、恥ずかしくも切なく、何か心惹かれるのは、実は誰もが持っていたはずの、本質をついた何かがあるからかもしれません。

GPTは話し相手になるのか

ところで、話題のChatGPTがなかなか賢いのはご承知のとおり。彼は、段落毎の要旨がまとまったパラグラフライティングのような受け答えを返してきます。そこには、心地よいコミュニケーションに必要な何かが不足している気がしてなりません。自然なやりとりは、 少々バグってるくらいがちょうど良くて、これも中二くらいが程々の頃合いかも、との見方です。これからもっと発展してくると、より自然な対話になってくるのでしょうか。いつも模範回答的な賢い返しは、出来杉くんみたいですけれども、何ヶ月後か、どのようになっているのか楽しみです。



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