大阪都構想について今更分かる

結果的に否決されましたが、末だに結局なんだったのかよく分からずに終わってしまいました。
なので今だから話せる、というわけでもないですが一言で言うとどういう事だったのか、私なりに調べた内容をまとめさせていただきました。

一言で言うと 利権の奪い合い です。

もうちよっと分かりやすく言うと、今まであった既得権益を潰して新たな既得権益を作りましょう。というのが大阪都構想の本質で、

都構想賛成派は、新たな既得権益のおこぼれをもらえる人、または今の既得権益がヤバイと思っている人達が
『現在の既得権益の恩恵にあずかっている人たちが反対しているだけ』と批判して

都構想反対派は、今までの既得権益のおこぼれをもらっている人、または新たな既得権益がヤバイと思っている人達が
『新しい既得権益の恩恵にあずかれる人たちが進めているだけ』と批判しています。

今回は右も左も関係なく、保守派の中でも賛成派と反対派があって、リベラルの中でも賛成派と反対派があるのはこういう理由によるものと理解してます。


なので、既得権益に関係のないー般市民としては、どちらの方が“マシか”を判断する必要があるのですが、
一目では判断できないため、これが全体の分かりにくさの原因となります。


この視点から双方の言い分を聞くと対立構造がだいぶ分かり易くなると思います。

各政党の動き

さて、ここからはさらに私の主観、予想、妄想が強くなりますので、あまり本気では読まないでください。

一方で、既得権益に関係なさそうな人達も参戦しています。
公明党・立憲民主党・共産党の方々です。

公明党は前回は反対派でしたが、今回は賛成派に回ってます。
これはおそらく今回は賛成多数になるだろうと分析して勝ち馬に乗りたかったのだと思います。

公明党はご存じの通り創価学会を母体としており、全国各地に多数の信者を抱える団体です。
その中で巧みな市場調査をし、今回は行けると思ったのでしょう。
いわゆる都構想の是非よりも、強いものに巻かれる戦法を取ったのだと思います。


逆に反対派の立憲民主党と共産党は、単に日本維新の会にでかい顔をされたくないというー点のみだと思います。
野党再編の声が高まる中、自民党と近く、野党の政策とも一致しない維新は立憲民主党・共産党ともに目の上のたんこぶです。
都構想が成立してしまうと維新の勢いが増してしまい、次期選挙の際にも影響が出てしまうのはどうしても避けたいため、
いわゆる都構想の是非よりも、維新失脚をもくろんだ反対だと思います。
実際に都構想が否決された時の安住国対委員長が『維新が我々と協力できる余地があるのか注視したい』と上から目線で語っていたのが印象的です。

どちらもセコい作戦ですが、政治は数の戦いなので間違った戦略ではないと思います。

毎日新聞の報道について

立憲民主党と共産党か反対している時点で、少なくない人が賛成に回ったと思いますが、それ以上に大きかったのが
投票日直前にでた毎日新聞のスクープ、大阪市を4つの自治体に分割した場合、毎年218億円費用が増えるというもの。

これは簡単に言うと、現在大阪市という1つの政令市を4つの政令市に分割するのですから、単純に3つ政令市が増えることになり当然費用も増えますということで、計算するまでもなく分かる当たり前の話です。

都構想は1つの政令市を4つの“特別区”に再編するもので、そもそも今回の都構想とは全く関係のない例え話です。
しかし"自治体”という広い意味を含む言い方をしており、間違ってはいないので毎日新聞は誤報とはしておりません。

ですがタイミング的にも勘違いするような思わせぶりな言葉を使っているため、確実に悪意のある報道でした。
これがどのくらいの影響を及ぼしたかは不明ですが、僅差の結果だったため、ひょっとしたらひょっとする可能性もあります。


また『大阪都構想』という名称も、大阪都になるわけでは無く、単に『大阪市』がなくなって特別区になるという事なので、簡単に反対派に突っ込まれる材料を残しているところが賛成派も詰めが甘く、
逆に何か弱みを握られている吉村知事が、大阪都構想を成功させてはいけないという事を何とか知らせるためにあえてこのままにしていたのか、妄想が止まりません。

結論?的なもの

今のままだと手を変え人を変えエンドレスに都構想の住民投票をやりそうなので、それはやめさせた方が良いでしょう。
現在の既得権益も問題ではありますが、それも含め民主主義で決まったことなので、これでおしまいにするのが筋だと思います。

一度行うのに100億円必要(ソースは暖味です)と言われる中、2度の住民投票を行ったので、二重行政の無駄をなくした分が吹っ飛ぶぐらいの予算をかけてまでやる意味は無いですし、それでも短期間の間に3度目の住民投票を強行しようとするのであれば、 何か裏があると思われても仕方ないと思います。

今回はこのへんで。