空き家対策士
10/23(土) 24(日)と二日間空き家対策士セミナーのセミナーを受けてきました。たくさんの専門家が実際に経験してきた実例を交えて大切な事気をつけなければならない事を教わりました。(香川県での話しなので他県では少し内容が違う場合もあると思います)
10/23(土) 各専門講師による座学
空き家・空き地に関わる専門家それぞれの知識を学ぶ
土地家屋調査士:資料収集①管轄法務局で地図と登記記録
資料収集②市役所・町役場では過去の境界確定書、農道・水路の譲与状況、市道・町道の道路台帳、道路種別を調べ
土木事務所で県道・道路種別を調べる
現地(これが大事)地図との整合性、地積測量図の不動点、道路の幅員調査を行う
近隣、水利組合、土地改良区では挨拶と管理者確認を行う
道路については特に注意が必要で、その道が「建築基準法上の道」であるかどうかなど、土地・建物について情報収集しまとめる仕事
司法書士:その土地・建物についての相談者が誰であるか「空き家空き地の相続人」「空き家空き地の隣地の者」「不動産業者」
相続人の場合は、戸籍を調査し相続人を確定する。遺産分割協議成立で相続し管理する。遺産分割協議が成立しない。
空き家空き地の隣地の者の場合、まずは行政へ相談(高松市の場合は暮らし安心安全課)解決しない場合は民事訴訟や調停の申し立てとなる
不動産業者の場合、売買の仲介をしたいので相続人を調べて欲しいとの依頼→これは問題になる事が多いので講師の方はやらないと言ってました。
相続登記手続きの流れは有効な遺言書があるかどうかが重要になってくる(公正証書遺言書)(自筆証書遺言書)。ない場合は相続関係の調査、不動産調査を行い確定後、相続人全員による遺産分割協議→遺産分割協議書の作成→名義変更登記という流れになる
宅地建物取引士:成功事例・失敗事例を実例を交えて紹介してくれました。失敗事例は生々しい話が聞けて参考になりました。
税理士:相続に関する税金
相続税とは、ポイント、申告が必要な人、スケジュール。
相続税の計算、課税される財産、不動産の評価方法、控除できる債務と費用、計算方法
その他の税金、譲渡所得、固定資産税、家賃等からの不動産所得
建築士:耐震診断・改修の費用、建築基準法の変遷
各行政からの耐震関連補助金、耐震改修概算費用計算、ローコスト改修
大きな地震がある度に建築基準法が改定されていった。S56以降の新耐震基準。新耐震基準からH12までの81・00問題など
10/24(日) 空き家対策士として経験してきた知識
新聞・ニュース報道で取り上げられる空き家問題(四国は空き家率ワースト上位にに四県全てが入っている)
出典:総務省統計局
各地での依頼を通して肌で感じるのは、もの凄いスピードで過疎化(空き家)が進んでいるという事実。空き家・空き地が出来ることで「地域環境が悪化する」ことによる負の連鎖が始まる。これが進めば地域の学校閉鎖にもつながる(香川でも増えてきている)学校閉鎖が地域環境を最も悪くする。
色々な内容で来る依頼には、必ず現地へ行き周辺環境や地域の将来の事を考えてアドバイスし納得してもらってから仕事を受けているそう。(超アナログに周辺情報を聞き、どうすれば一番喜んでもらえるのかを考える)依頼者の物件のみで考えていくと結果、地域環境が悪くなっていくから。
これまでの実例を紹介してもらったり、参加者でその対象物件をどう利活用していくか考えるワークショップをした。(色々な意見が出るのは面白い)
まとめ
初日は専門家による座学で、案件に関わる調査の仕方、法律、税金等幅広く学ばさせていただいた。 相談者の悩みや不安をスピーディに取り除くためにも色々な知識を持っておく必要がある。ただし、ものすごくナイーブな事柄なだけに距離感は非常に注意しておく必要もある(これは全ての講師から出た言葉です)
二日目の対策士として実際の業務の話は想像以上のリアルを聞けた。空き家の良い利活用は想像しやすい。(中心部や趣のある建物は利活用の幅は広い。)が、どうしようも無い案件こそ利活用をどう考ていくのか。こういった事を考えていくために今回のセミナーを企画したそうです。
地域環境をよくし地域コミュニティを良くするそして人が集まる。
ゴールはここ。自分の活動スタンスもこれに近いものがあるし、地域を活性化させたいので「空き家対策士」としても活動していきたいと決めた。