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直観とちがう数学

という本を、図書館で見つけて借りてきました。

一つ目の問題が、
「35人のクラスの中で、誕生日が同じペアが1組以上いる確率は」という問題が載っていました。
さて、どれくらいだと思いますか?



これは、余事象という考え方を使う問題でよくあるものです。ある事象以外の確率なんですが、確率はすべての事象の確率を合計すると1になるので、ある事象以外の確率を1から引いたものが対象の確率の考え方です。 例えば、サイコロで偶数の目が出る確率は、2,4,6が出る確率なので3/6= 1/2とすぐわかるのですが、1-奇数の出る確率でも計算できるわけです。

同じように、最初の問題は、1組以上のペアがいる確率は、『1-全員がばらばらの誕生日の確率』となります。1人目は365日中、どの日でもいいので365日、365/365となります。2人目は1人目とは違う日なので、365日中364日でOKなので364/365、三人目は最初の二人と違う日なので365日中363日・・・・35人目は34人と違うので331日から選ぶということになります。
これを計算式にすると

$$
p0= (365 \times 364 \times 363 \ldots \times 331 )/ 365^{35}
\\\fallingdotseq0.186
$$

となり、計算すると大変なのですが19%ほどとなり、35人全員の誕生日が違う確率がわかります。1組以上ペアがいる確率は全員がバラバラの余事象なので1-19%で、81%くらいの確率で一人以上同じ誕生日がいることになります。ちなみに、自分の小学校の時は田舎だったので、学年40人弱だったのですが、たしかに1月6日生まれのペアがいましたね。それ以外はバラバラでした。

自分と同じ誕生日の人がいる確率は、34人が自分と違う誕生日の確率の余事象になるので、全員が365日中、自分の誕生日と違う日364日を選べばいいので、

$$
1 - (364/ 365)^{34} \fallingdotseq 0.08
$$

で8%ほどなので、10倍くらい違うことがわかります。このあたりが直感と違うかんじですね。

さて、ここからちょっと話を複雑にします。
80%以上で一組以上ペアがいるとすると、1組だけペアの確率ってどれくらいだと思いますか?


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