仏教に学ぶ生き方、考え方「生前法名」

 真宗では人が亡くなると「法名」を受けていただきます。

 これは「亡くなった人につける名前」と思われがちですが、本来はそうではありません。

 仏教の教えに感銘を受け、仏道を求めていくという気持ちが起こったときに、仏教徒としての「新たな命」を得たという証にいただく名前です。

 真宗では所謂「戒律」という概念がありませんので「戒名」という言い方をしません。

 仏の教えである「法」を求める者という意味で「法名」という言い方をします。

 今までの話を聞いて、「新たな生き方をするのなら、法名は生きているときに受けるんじゃないですか?」と思われた方もおられるでしょう。

 その通り、本来は「生前」に受けるものなのです。

 これは「本山」でも、「菩提のお寺」でも受けることができます。

 生前に受けるメリットは、何と言っても自分の意向を伝え、「納得したお名前」をいただけるということではないでしょうか?

 名前の一部、好きな漢字、大切にしている想いなどを法名に「盛り込んで」いただくことができるのです。

 もちろんふさわしくない漢字もありますので、よく相談されて決めていただければよろしいかと思います。

 ちなみに自坊では「四字法名」を受けていただきます。

 女性の方は三文字目が「妙」という字になるという習わしがありますが、あとは希望を聞いてもらえることも多いので、ぜひ生前法名を「ご検討」ください。


☆今日の一句☆

 法名で
   仏の教えを
       求めゆく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?