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ほとけさまのおしえ「お家にお邪魔するということ」

 法要が勤まるとき、「ご自宅のお仏壇かお寺の本堂か」、どちらでされるのかを選んでいただいております。

 そして最近は徐々にお寺の本堂でされる方が増えてきて、「七〜八割」は本堂で勤まります。

 そして何年かに一度みえる方にとっては、本堂はとても「珍しく厳かな場所」に映るようです。

 そしてそこでのやり取りや、法話や季節の様子などをよく「覚えていただいて」おります。

 でも毎日本堂にいる私には、よほどの印象がないと、以前のことを忘れてしまうことが多いのです。

 「前回はこんな事があって〜」と言われて、うっすら思い出すという感じです。

 ところが、その逆にご自宅のお仏壇にお参りさせていただくと、そのときの様子はよく覚えております。

 お仏壇やお家の雰囲気もそうですが、その時の「やり取り」や、誰がお参りしていたかということまで覚えております。

 この間一年ぶりにあるお宅にお邪魔したときに、そこでお勤めのあと「脚が痺れて立てなかった方」がいたことを思い出しました。

 その方が今回も座ってみえていたので、「今日は脚のしびれは大丈夫ですか?」と聞かせていただいたところ、「よく覚えてくれていますねー」と感心されました。

 きっと年回法要を重ねるうちに、沢山の思い出ができ、「関係が深まっていくのだろうな」と思うと、お坊さんをしていてよかったなと思うのです。

 そしてこれからも「御同行様」の中へ入っていって、たくさんのお付き合いをさせていだけたらと思っております。


☆今日の一句☆

 思い出を
    重ね信心
       深まるる

 

 

 

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