【(妄想)ライブ感想文】UNISON SQUARE GARDEN「LIVE(in the)HISTORY」@LIVE(in the)BRAIN 2
こんにちは。シリアスファイターです。
今回はUNISON SQUARE GARDEN(以下、ユニゾン)のライブ感想文ですが、いつも私が書いてるものと趣向が違います。
かねてからnote記事を拝読していたハグルマルマさん(@haguruma_usg)の企画に参加させていただきました。
企画趣旨はこちらの記事から↓
簡単に言うと、ユニゾンの存在しないライブについて、お題に沿って自由に脳内で妄想しながら書こうという企画です。
最初に企画された物も一通りリアルタイムで追わせていただき、脳内でド派手に楽しませていただいた次第で、またの機会があればやってみたいなあ…と思っていた矢先、2回目の開催を知り、勇み足で参加表明させていただきました。
(改めましてハグルマルマさん…素敵な企画をありがとうございます…!)
お題については、自分で決めてもいいし、他の参加者の方から貰ってもいいということでした。
折角なのでここからワクワクしたいということで、私の考えたお題は別の方に託し、私は他の方のお題をいただくことに。
先に投稿されてる方は最後までお題を隠されてる方もいて、それはそれでワクワクする…!いいな…!と思いながら読んでいましたが、私は、あえて最初からお題を発表します。
私に与えられたお題は、
「現在から過去を遡るようなセットリスト (補足:過去から現在でもよい)」
でした。
時系列を併せながら、現在のユニゾンのライブとして歴史を総括するようなイメージでしょうか…。
うーん…どうしよう…!?
ということで、以下はお題通りに組んだセトリを、私が自分勝手に解釈しながらライブを楽しんでいる様を、ライブ感想文という形でお届けします。
ちなみに私、楽器には全く詳しくないので、例えば
「この曲とこの曲を繋ぐにはギターのカポタストの着脱が必要だから不可能…」
などそういった現実的な機材の問題は加味していませんので、その点ご了承ください。
あくまで妄想。脳内補完。
前置き長すぎですね。
そろそろ、ド派手なロックバンドのライブを始めましょう。
それでは。
もうすっかりユニゾンのライブにはいい意味で行き慣れて、今日も余裕たっぷり客席でふんぞり返って待って…たなんてことは一度もなく、いつ行っても今日はどんな攻め方でくるのか想像が付かないためドキドキが止まらないのは本日も変わらず。
ただ今回のライブ…「LIVE(in the)HISTORY」というタイトルだけがはっきりしている状態。
逆に言えばそれ以外は何も分からぬまま「〇〇(各々お好きな会場をご想像ください)」にやってきました。
タイトルがタイトルだけに歴史…バンドの歴史にまつわるセトリが来るのか…?
どんなセトリだ…?
どんな曲順で…?
歴史ってことはあの曲もあの曲もあの曲も…ってどのくらいの時間やるんだ…?
ワクワク以上に、いつもより嬉々として頭を抱えたまま迎える本番。
いつも通りのSEに載って、悠々と登場する鈴木さん、準備体操ばっちりの田淵さん、スタスタとステージ中央まで歩き、片手を大きく客席に向かって挙げる斎藤さん、いつも通りの3人が登場。
静かにフェードアウトするSE。
空気を鋭く切り裂くような斎藤さんのブレスから一曲目は「もう君に会えない」。
最新アルバムからのバラード曲。
今日は歴史にまつわるライブだと言うのに、なんだかしんみりしてしまう歌詞とメロディが会場に染み渡ります。
もう過去になってしまったものは変えられないし、知覚することは叶わないけど、このロックバンドは今目の前にいます。
そんな密かな希望を胸に抱きます。
静かな余韻に包まれる会場に、先ほどとは打って変わって、力強い斎藤さんのボーカルが口火を切る「スペースシャトル・ララバイ」…!
「ようこそ!」
ド派手なイントロとともに斎藤さんの快活な挨拶。
一気に高揚感を増す会場。
戻ることはなくても、忘れることはない今を生きるために、一人ひとりが好きなスタイルで楽しむライブの光景は、いつ見ても私の好きな自由な空気に包まれていて堪らない時間です…!
まさかの斎藤さん歌い出し3連発で、もう始まっているはずのライブに、更なる燃料を焚べる「kaleido proud fiesta」。
何度でも始まり続けるバンドのライブは、重ね続けることで今日までの歴史を作り続けていて、今日もまたその歴史の1ページが始まっているのか…!!
なんて思っていると曲終わりに間髪入れず、鈴木さんはオープンハイハットを刻み続けます。
一つ前のアルバムに遡り、そのまま「スロウカーヴは打てない(that made me crazy) 」。
イントロからテンションが振り切れた様で空中を殴ったり、大きく口を開けながらベースを引きちぎる田淵さんや、間奏で絶妙に音を当てたり外したりと楽しそうなギタープレイを魅せる斎藤さんなど、自分たちがここにいる誰よりもライブを楽しんでいる様を見せてくれるユニゾン。
フェスだろうが、ワンマンだろうが、対バンイベントだろうが、そのライブの姿勢は変わらないし、そこが信頼できるんだよな…なんて改めてしみじみと思いながら、心は踊っていました。
「UNISON SQUARE GARDENです。」
曲終わり一瞬の静寂から斎藤さんの挨拶、雪崩れるように鈴木さんのスティックカウントから「世界はファンシー」へ。
まだまだ暴れ足りないとばかりに獰猛さを増すバンドの勢いに、一方的に押し出し負け判定となりそうなところに、トドメとばかりに「Phantom Joke」をお見舞い…!
…もう…参りました…!!
最後には同曲が収録されていたアルバムツアーで同曲が演奏された時のように、獰猛すぎる爆音をせーのでジャーン!!と叩きつけるとともに、真っ暗になる照明と共にあっという間に前半戦終了。
もう歴史がどうだとか、そんなことは完全に意識の外状態で目の前のロックバンドにどっぷり夢中になっていたわけですが、冷静にこのインターバルで振り返ってみると、どうやらここまではニューアルバムから3曲→一つ前のアルバムから3曲と来ている模様。
兼ねてから、バンドの歴史はアルバム単位で語られるべきとの趣旨の発言している田淵さん。
つまりこれは、アルバム単位でバンドの歴史を遡るライブということか…!
「最後までよろしく!」
斎藤さんの快活な一言から、景気よく鈴木さんのドラムが鳴り響く中、中盤戦にしては珍しい「君の瞳に恋してない」から再びキックオフ!
おお、本当にアルバムを遡っている…!
史上最もポップに開かれた印象の強かったアルバムを象徴する、多幸感たっぷりの曲でありながら、「君の瞳に恋してない」と、あくまで自分勝手にやってるだけという至ってユニゾンでしかない歌詞世界。
さすがに一聴した時は私も多少びっくりしましたが、蓋を開ければいつものユニゾンで、ライブで聞けば聞くほど愉快で楽しいロックバンドの大団円にふさわしい曲になっていった印象の曲に、いつになくじっくりと聞き入ってしまいます…!
そのまま間髪入れずに不思議で複雑なセッションタイムに突入。
斎藤さんの切れ味鋭いギターから、前曲と同じアルバムの「フィクションフリーククライシス」。
ポップで開けたアルバムの中に、歌詞の解釈もリズムもなんだか難しい、ヘンテコ?な曲をしっかり入れ込んでくるのがユニゾンの面白いところで、しかもこの曲はライブで初めて聞いた時に私の中での印象がとてつもなく「化けた」ことを思い出します。
AメロからBメロまでのリズム、こんなにストイックでかっこよかったのか…!
そしてサビに入った瞬間…こんなに解放感あったっけ…!?
そんなことを思い出しながらノリノリで聞いていると今度は「ラディアルナイトチェイサー」…ってそうきたか!!
アルバムで辿るだけでなくシングルのカップリングを織り込んでくるとは…!
同曲は元々、アルバム内の「フィクションフリーククライシス」の枠候補にあった(?)曲らしいですが、立て続けに演奏されるとこちらの曲は一貫して激しくかっこいい…という印象を受けます。
最後のジャーン!の余韻を残したまま、フェードインしてくる不穏な同期のフレーズ。
再びアルバムを遡る旅へ戻り、私は生のライブで聞くのが初めてだった「エアリアルエイリアン」へ…!
ライブ全体の流れで見ると、中々マニアックでディープな選曲が続きます。
周りのお客さんも嬉々として手を挙げる人や、訳もわからず呆然と音に衝撃を受け続ける人まで多種多様。
思い思いの形で、ユニゾンの歴史を、今のユニゾンのライブとして受け止めます。
そのまま収録アルバムの曲順通り、パワフルに飛び出してくる「アトラクションがはじまる(they call it “NO.6”)」で、再び会場は多幸感いっぱいに…!
前曲の不穏感からの変遷が唐突すぎて、すぐには噛み砕けないのに、そんなのお構いなしに全速力で最大出力の情報量とロックサウンドを叩きつけるユニゾン…!
よく分からないけど、もっと知りたい…でもよく分からないなんて思考のジェットコースターに乗っかってるうちに…まさかまさかのそのまま収録アルバムの曲順通りで、中盤戦を派手に締めくくるのは 「シュガーソングとビターステップ」…!
ユニゾンを少しでも知ってる人なら聞いたことのあるこの曲を、まさかのアルバムの曲順通りという、正攻法だけどある意味予想外な順番で叩き込んでくる始末…!
アルバムのことを知っていても知らずとも、色んな意味でもう興奮するしかありませんでした…!
大きな拍手と歓声に包まれながら一段落。
沈黙のインターバルを経て、夕闇に一寸の光を灯すようなイントロから、今度は「黄昏インザスパイ」へ。
何度勝手に救われてきたか分からないフレーズを、意志の籠った歌で紡ぐ斎藤さん。
少しずつ感情が昂るようなアンサンブルが会場を大きく、優しく包み込みます。
そのまま「Catcher in the Spy」モードかと思いきや、「CIDER ROAD」まで遡って「クロスハート1号線(advantage in a long time)」へ…、おっ…そうきたか…。
「Catcher In The Spy」はゴリゴリのロック、「CIDER ROAD」はポップな面が前面に出たとても対照的なアルバムという印象で、その中でも曲の尺も長く、ポップさも全面に出たこの曲は、アルバムを象徴した一曲とも言えますが、素直にアルバムで遡るには、「Catcher〜」の部分はちょっと足りないような…??
なんて雑念が申し訳なくて仕方なくなるくらい、この曲での爽やかで切ない余韻をぶった斬るように鈴木さんの豪快なタムが一発入ると、聞き馴染みのあるイントロの攻撃的なセッションが…。
…えっ!?ここで「天国と地獄」…!?
いや、まさしく「Catcher In The Spy」を象徴するゴリゴリロックですが、こんな唐突にやられたら流石に…高鳴らざるを得ません…!!
先ほどまで穏やかに、爽やかに進行していたステージは、イントロから暴れ狂う田淵さんを筆頭に瞬時に熱を取り戻していきます…!
なんとか完走し、斎藤さんの鋭いギターや鈴木さんのシンバルフレーズが余韻を作る中、これまた聞き馴染みのある同期フレーズが…!
間違いなく「to the CIDER ROAD」…!
5枚目と4枚目のポップとロックがミルフィーユとなって物好きに奇襲攻撃を仕掛ける4曲の大トリを堂々と務める選曲…!
驚きと同時に、同じロックバンドがやっていることとして違和感を1mmも感じなかったのは、常にユニゾンが自分たちがやりたいことを突き詰めてブレなかったことの証でもあるように感じました。
ここで再び沈黙のブレイクタイム。
いよいよライブは終盤戦、静かな空気を少しずつ循環させて突風を巻き起こしていくような鈴木さんのドラムソロからセッションに雪崩れ込み、後半戦の先陣を切るのは「kid, I like quartet」。
特攻隊長として、ありのままの感情剥き出しで届けられる演奏に続き、鈴木さんの荒ぶる雄叫び一発から「オリオンをなぞる」へ…!
ここまで遡ると、私がリアルタイムでユニゾンを追っていた頃の曲ではありませんが、ユニゾンの名を一気に広めるきっかけとなったこの曲は、いつ聞いてもあまりにワクワクしすぎるし、切なすぎることはよく分かります。
会場にいた年代を問わないお客さんが、嬉々として楽しんでいる様子からも、普遍すぎる魅力が溢れ出しているのは明らかでした。
そのまま怒涛のように転がり続けるのは、いつものユニゾンのライブと変わらぬ終盤戦。
斎藤さんの鋭いギターフレーズに痺れる「23:25」は、最早原曲がゆったりとしたミドルテンポに聞こえてしまうほど、高速回転し続ける3人のグルーヴに振り落とされまいと、私も必死に食らいついて楽しみます・・・!
もうこれで終わってもいいと何度も思わせ続けた先の「cody beats」で、いよいよ本当にラストスパート。
疾走感、清涼感、滾る熱量etc…あらゆる要素が入り交じり、過去も現在も気づけば何のことだったっけ?となるくらい、今のユニゾンのライブに熱狂している自分。
「ラストッ!」
そのまま、清涼感のある短いセッションから、本編ラストはメジャーデビューシングル「センチメンタルピリオド」。
3人とも終始冷静に熱く、集中して目前の演奏に没頭している様が印象的でした。
そうやって本人たちが楽しむライブを十年以上積み重ねてきた今現在も、このライブが最高に楽しいと思えるこのバンドはやっぱり信頼できると改めて感じました・・・!
あっという間のユニゾン歴史探訪でしたが、欲を言えば更にインディーズ時代まで遡って何曲か聞きたいなあ・・・なんて強欲を曝け出すようにアンコールを求める拍手をしていると、ほどなくして再登場。
本編ラストの熱を冷ますような、ゆったりとした3人のセッションが始まり、鳴らされたのはなんと「流星行路」…!
自主製作された最初のCDに収録されていた曲、まさか生で聞ける日がくるとは・・・!
あまりに綺麗すぎる夜空を思い浮かべながら、軽やかに音符をなぞるような3人の音と、斎藤さんの甘い歌声に身を委ねます・・・。(とてもロックバンドのライブを見ている感想じゃないみたい笑)
「アンコールありがとうございます!」
斎藤さんの挨拶から、鈴木さんの元気いっぱいオープンハイハットで始まる「箱庭ロック・ショー」。
インディーズ時代からある曲ですが、すっかりお馴染みの人気曲で、アンコールで演奏されて跳び跳ねたくなるのは必然…!
演奏する3人も至極楽しそうで、この日最も自由で快活に、ロックバンドを謳歌する3人の姿を目に焼き付けながら楽しませていただきました…!
「ラストッッ!」
これなしでは終われなかった本当の最後は
「フルカラープログラム」でした。
今日も何色にも染まらず、何百通りもある色の組み合わせから縦横無尽に、やりたいようにロックンロールを鳴らしていたユニゾン。
「UNISON SQUARE GARDENでした、バイバイ!」
ある意味特別感のあったライブでしたが、最後までMCはなし。
意味があるようでないような、ただただ歴史を振り返るというお題の下で、セットリストを組んだら面白いんじゃないかという目論みだったのか…。
考察したいけど、そんなことをしなくても十分楽しいロックショーは、贅沢すぎる暇つぶしとしても、私の生きる糧としても、ユニゾンがこれからも必要なロックバンドであることを、改めて気づかせてくれる時間になりました。
今回は以上です。いかがだったでしょうか。
ライブ全体の長さはアンコールも含めて100分前後になるように組んでみました。
近年のユニゾンのワンマン同様、90分くらいで納めたかったですが、曲を絞り込む過程で私にはこれが限界でした。
できるだけバランスよく、(特に)メジャーデビュー以降の全アルバムの曲を網羅したかったですが、どうしても長くなりすぎるので差が出ています…そこはご愛嬌で…。
私にとっても、来年のアニバーサリーイヤー前に改めて過去の音源をまとめて聞き直す時間にもなり、とても貴重な機会になりました。
最後まで読んでいただいたそこのあなた、お題をくださった方、そして何よりハグルマルマさん、本当にありがとうございました。
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