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ダニエルカーネマン:行動経済学をアップデートする

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【学びたいこと】
判断力の質を上げる

【概要】
多くの判断エラーの元凶はシステム1の速い思考にある230
★★★
残念ながら、現実の世界は完璧ではない。103
私たちはいつも同じ人間ではないし、自分が思うほど首尾一貫してはいない。132

★★★「事実が変わったら私も考えを変える。あなたはそうしないの?」
〜ジョン・メイナード・ケインズ100(下)
もちろんアルゴリズも誤りを犯す。だが人間の方がずっと誤りは多い。それでも人間を信用するのはなぜか?197
人間を興味の尽きない唯一無二の存在にしているのは、この性格と状況という2つの要素が機械的な足し算ではないことだ。19(下)
創造性豊かな人間には、それを発揮する場を与えてやらなければならない。人間はロボットではないのだ。どんな職業でも、人間には判断の余地を与える価値がある。
君を規則でがんじがらめにしたら、君はノイズを出さないだろう。
だが全然楽しくないから、独創的なアイデアも出てこなくなる。219(下)

★★★未来は予測不能だという事実は新発見でもなんでもない。208

ヒューマンエラー10
◆問題意識
同種・同質のケースにおける判断のばらつきは、やはり望ましくない。100
ノイズ>バイアス
ノイズが多くなるのが主観的判断が下される時13
・ヒューリスティック:脳は楽をしたがる
速い思考がつじつまを合わせる11(下)
人間は困難な質問に直面した時、簡単な質問に便宜的に置き換えて答えを出す。
▶︎パターン認識233
人間は自分の判断を正当化するようなもっともらしい理屈を容易に見つける246
人間は結論に飛びつきやすく、飛びついた結論にこだわりやすい251
・バイアス:一定の偏り
・ノイズ:人により同じことに対する判断が変わること
定義:同質の問題についての判断に見られる望ましくないバラつき55

結論:
●判断あるところにノイズあり。それも、思うよりずっと多く。87
人間の下した判断を調査・分析したら、そこかしらでノイズを発見する可能性が高い。判断の質を高めるには、バイアスだけでなくノイズを排除する必要がある。15

●よい判断を下せるのは、その職業に必要な専門的スキル、知性、ある種の認知スタイル、特に積極的な開かれた思考態度を備えた人である。250(下)

決断を下すには、予測的判断と評価的判断の両方が必要だ。80

◆判断:
定義:一文時には一言でまとめられるような結論61
プロフェッショナルが下す評価がほぼ同じ からの乖離
→プロフェッショナルの判断にはバラツキがある50
判断のあるところにノイズあり22

人間の下す判断は、一回限りの状況であってもたくさんの可能性の中から選んでいる。21

判断にばらつきがある方が好ましい場合:
好みの問題に対する判断42
クリエイティブな解決策が求められる場合43

<良い判断へのアドバイス>
●良い判断というものは、何を知っているか、知識をどう活用するか、どのように考えるかに大きく左右される。すぐれた判断者は、経験豊富で懸命であると同時に、さまざまな視点を積極的に取り入れ、新たな情報から学ぶ姿勢を備えている。45(下)
●複数の判断者による独立した判断を統合する256(下)
・独立した第三者に意見を求められるならそうする方が良い124
・自分が良い気分の時は他者の提案に慎重になるべき128
→良い気分の時は提案を受け入れやすい
・最初の評価に惑わされない
→最初にSNSでコメントをつけた方がいいロジック
→最初の高評価を見たビジターは、やはり高評価をつける確率が通常より32%も高まる。142
・自信ヒューリスティック
自信ありげだという理由だけで信頼しない49
●早い段階での直感を働かせない255(下)
・倹約モデル:
評価・判断の基準をシンプルにする186
・統計的に考える、直感的ではなく35(下)
●構造的に考える=判断を構造化し、独立したタスクに分解する254(下)
構成要素に分解して考える103(下)
▶︎判断を分解する、評価は独立に行う、総合判断は最後に行うという3つの原則162
▶︎求める結果・項目を明確にして判断する
直感だの虫の知らせだのには頼らず、「答えがイエスになるのは何が起きた場合か」「答えがノーになるのは何が起きた場合か」を考える。次に、そこから派生する問いをまた考える。こうして問いと答えを重ねていく。103(下)
●積極的に開かれた思考である
▶︎自分と同じ意見の人より違う意見の人に耳を傾ける方が有益だと考える態度
永遠のベータ版であること、すなわち自分の予測を絶えずアップデートし自己改善すること104(下)
新しい情報が入ってくると柔軟に自分の考えを修正し、思い込みを正す。興味深いのは、積極的に開かれた思考が学習可能だという証拠がいくつか得られていることだ。58(下)

・新しい情報が入るたびに予測を修正する機会を与える。100(下)

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