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実習生を受け入れることの意義

ユニットリーダー研修の実地研修施設に認定を受けたのが平成20年10月、それから今日までの12年間、全国の介護施設から1年間に約80名の方を実習生として受け入れています

これまで、378施設682名のリーダークラスの職員さんとそれぞれの施設の課題、改善に向けた計画、抱えている悩みについて対話をしてきました

私自身にとっても、すごく良い経験になっています

実習生さんの皆さんは、期間中に現場の介護職員さんやユニットリーダーだけでなく、ワタクシ施設長、生活相談員やケアマネ、看護職員、理学療法士、栄養士といった多職種とも意見交換ができます 

アウトプットこそが最大の学び

さて、実習生を受け入れる意義というタイトルをつけたのは、これまで実習生の受け入れをしている中で日々思うことは、対応をした職員自身の学びになっているということ

学生さんの実習と違うのは、経験も知識もある現場のリーダークラスの皆さんに応対するという点です

実習は早番から遅番まで、まるっと1日経験豊かな皆さんからの質問に自分たちなりに回答したり、一緒に考えたりしています

こちらの都合を考えて質問攻めにしないように気を遣っていただける方は、非常にありがたいのですが、中にはそうでない方も…

ユニットリーダー研修の実地研修は受け入れる人数が多いので、受け入れるこちら側は新人だろうがベテランだろうが、いつも通りのシフトで迎えるしかない状態、良い格好ができない状態で受け入れています

施設としては、良いところも悪い所も、全部見ていってくださいって感じ

職員は大変なのですが…

とはいえ、3日間の座学を終えていらっしゃる皆さんの熱意や学ぶ姿勢に応えるには、受け入れる私たちは中途半端な理解ではいけないんです

「なぜ、そうしているのですか?」

という質問に、

「上からそう言われているから」
「マニュアルで決まっているので」

なんて答えたって、実習生の皆さんは満足されないって職員はわかりますから、自分たちが今やっていることの一つひとつ、ケア方針でどんなことが大切だとされているのか、自分たちなりに自分たちの言葉で解説するという作業を繰り返しています

それでも、答えられなかったりしたら、すぐに先輩や上司に聞いて、再度説明したり

これが、とってもいい

言われてやっている感覚、やらされている感覚ではなく、自分たちの仕事に意味を見いだせるのです

おそらく、美里ヒルズの職員は、他の施設と比べても、圧倒的にアウトプットする機会が多いのだと思います

そりゃ、みんな成長するよね

施設もある程度の緊張感が必要

それから、介護の現場って、目の前の人がお客様であるはずなのに、お客様を相手に仕事している感覚になりにくい、ご家族に対しては、自然とお客様という感覚で接するのに…

理念には「お客様を第一に〜」とうたっている事業所はたくさんありますが、その事業所の職員さんに聞いても、中々現実は…と話されるケースもあるようです

美里ヒルズは、実習生さんが四六時中いる環境です

見られながら仕事をするので、より身が引き締まる思いで仕事に望みます

とはいえ、最初は大変

変なことしてないかな、手順はおかしくないかな、ドキドキしながら支援をしていくのです

しかも普段通りのシフトで、常に見張られている感覚も持ちつつ、普段通り皆さんの支援もしながら実習生さんに対応するのは大変です

そんな現場の皆も、最初は大変だったけど、長くやっていると、今はもうそれが当たり前だと話してくれています

おそらく最初の頃は、自分たちのやっていることに自信が持てずにいたのでしょう、自分たちよりも経験も知識も豊富な人たちから何を言われるのだろう

それが、受け入れの経験を積む中で、実習生の皆さんから職員が直接評価を受けること多いし、毎日の振り返りの時間で聞かれたユニット職員への評価を、必ず全職員でシェアをする中で、少しずつ自信をつけてきました

確かに大変だけど、それ以上に得るものがあることを皆が実感しているからこそ、これだけの年数を続けられているのだと思います

ケア方針は新人さんでも理解できるよう具体的に書く

「なぜそんなゆっくりできるんですか?」
「こういうことで悩んでいるんですが、皆さんはどうしていますか?」
「職員にわかってもらうにはどうしたらいいですか?」

そんな現場のリーダーさんの生の声に応えるなかで、私も職員たちも、さらに皆さんの気持ちに応えようと日々勉強なのです

施設のケア方針も、起床から就寝、そして寝ている間といった人の1日の様々な場面での支援について、「どのように」するのかだけでなく「なぜ」そうするのか、その目的や理由をしっかりと新人職員が読んで理解できるように記載しています

また、何か新たに取り組むプロジェクトも、まず共有するのは、「どのように」するのかよりもまずは、「どんなねらい」があるかです

考え方の共通理解を大切にするこの習慣が、組織風土をつくってきたんだなと感じる今日この頃です


またこれからも、リーダー研修の実習生さんからどんな質問を受けて、どのように答えたかを紹介していけたらと思っていますので、そちらもお楽しみに

最後まで、お付き合いありがとうございました


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