アダルトチルドレン
駅構内に併設されている比較的新しい書店。
学校帰りの女子高生が2人。
彼ピ待ちのミホコ(以下、「ミ」)と、それに付き合わされるサトミ(以下、「サ」)。
興味ないけど、雑誌ザッピング中。
ミ:
「アダルトチルドレンとは、子供時代の家庭環境や親の言動(例えば、アルコールや薬物の依存、虐待など)が原因となって、心が傷つけられた大人を指します、、、」だと!?うちの親ピじゃん。
サ:
むしろ、超絶うちの家庭環境じゃん。
ミ:
あー、確かに。サトミんちもだ。
サ:
続きは?ちょっと見せてみ?
ミ:
ちょいちょい!グイッと寄るなし。
サ:
えーと、「アダルトチルドレン(AC)の特徴として、」、おい、ACだって!
ミ:
キタね、ジャパン!スポンサー引いちゃった系?
サ:
だな。えー、「過度な自己責任、自己否定、難しい人間関係、依存性が見られ、感情のコントロールが難しい状態が多い」とな。
ミ:
マジうちじゃん!感情のコントロール、終日暴投気味なり。
サ:
あー、ミホコ、チャーちゃん(彼ピ)に振り回されてイップス、故障者リストin、3A確実だもんね。
ミ:
まぁ、好きでやってっから。恋は自己責任と依存性のハイブリッド、これSDGs何番目に該当ぞ?
サ:
知らね。ほんで、「これらは無意識のうちに作られ、大人になっても強い影響を及ぼす、、、」か。
あー、オトナってパパの代名詞?
ミ:
じゃあ、うちらには関係ない?やっぱり、アルジャーノン?ねぇ?アルジャーノン?サトミったら、どした?どこ見てん?
サ:
見て、あのオッサン。
2人の横、からちょっと離れたところにサラリーマン。スーツで、ワイシャツ、ブリーフin。見た目どおりのオッサン(以下、「オ」)。
ミ:
あ、足キレイ。謎の艶ローファー。
サ:
チョビヒゲ。頭バーコード。
ミ:
バーコード?QR?
サ:
QRwww、無理ゲー、否、無理毛じゃんwww
ミ:
これってさ、うちら読んでっから、召喚しちゃった?
サ:
召喚?ああ、これ?
ミ:
そ、
ミ・サ:
アダルトチルドレン!!wwwww
サ:
昭和のかな?平成のかな?
ミ:
令和に、お礼は、レレレのレ。
オ:
きみたーーーーつ!!!!
ミ・サ:
!!!
ミ:
うちら?
サ:
(周り誰もいねぇし)深い頷きナリ。
ミ:
もしかして、注意されピ?
サ:
アジェンダは?
ミ:
スケジューラー予定なし。
ズカズカと大股で寄るオッサン。1m後ずさるミホコとサトミ。
オ:
きみたつ!!もとい、きみたち!!
メガネをカリコリ上下するオッサン。マスカラ盛れてるミホコとサトミ。
オ:
スカートが短い!オトーサンは、許しまへんえ!!
後は想像に難くなし。オッサン、駅員に脇を抱えられ、イスカンダルという名の駅長室で宇宙警察を待つ始末。
サ:
オッサン、どこかで見たことあるなと思いきや、ほれ、Xperia画面見てみな。
ミ:
あ、迷惑防止条例確認系YouTuberじゃん。保釈されたばっか。
サ:
あー、もっと絡んどきゃよかったぁ。
ミ:
え?サトミ、キュンあり?
サ:
いや、キュンなし、ギュンドアン。
ミ:
あ、チャーちゃんから着電。しもしもしー↑
2週間もすれば、チャーちゃんはサトミと付き合い、ミホコは1回上のMr.Childrenコピーバンド、ベース&シンセ担当と交際スタート。
ミ:
チャーちゃん、どう?淡白っしょ?
サ:
淡白っつうか、卵白気にするタイプ。あと梁山泊好き。
ミ:
マジ、それな。
サ:
あー、大人の階段って、何段あんのかなぁ?
ミ:
聞いてみる?ミリオネアアプリ。
サ:
頼むわ、とりまオーディエンスで。
ミ:
了。
今のところサポートは考えていませんが、もしあった場合は、次の出版等、創作資金といったところでしょうか、、、