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司法試験・予備試験合格法

はじめまして。私は弁護士として働いている河瀬と申します。

ところで、今回はコロナ禍で勉強されている受験生に対する応援の意味も込めて、私の司法試験&予備試験勉強法を記載することにしました。ここでは、効率的に司法試験に合格するための、勉強法総論、科目別勉強法、使用した教材、司法試験・予備試験ごとの勉強法を書いています。特に、伊藤塾などの予備校に通っている方や、どのように勉強すればいいのか悩んでいる方に役立つ内容だと思います。ご購入された方で何か質問がある方はコメントに書いて頂ければ、お一人様につき一回回答致します!

この記事が、皆様の参考になれば嬉しいです!

「6 司法試験受験段階」の中に各科目の勉強法を書いています。
 ① 司法試験受験総論
 ② 憲法
 ③ 行政法
 ④ 民法
 ⑤ 民事訴訟法
 ⑥ 商法
 ⑦ 刑法
 ⑧ 民事訴訟法
 ⑨ 実務基礎科目
 ⑩ 労働法

1 前置き

まずは、自己紹介から。私は日比谷高校を卒業し、東京大学2年次から予備試験対策の勉強を始め、3年次(2015年)に予備試験合格、4年次(2016年)に司法試験に合格して、現在は4大法律事務所に所属しています。私の予備試験と司法試験の成績は以下の通りです。

・予備試験
50位 憲法D 行政法D 民法A 商法A 民事訴訟法D 刑法A 刑事訴訟法A 一般教養A 実務基礎科目A
・司法試験
205位 憲法A 行政法A 民法A 商法B 民事訴訟法A 刑法A 刑事訴訟法A 労働法64.72点

2 勉強法総論

①記憶するな,条文から離れず常に自分の頭を使って考えろ。
②原則と例外はなにか。
③その法律の条文において考慮されている利益は何と何か,対立利益を考える。
 上記①~③を常に意識しながら法律の勉強をすれば、法律を吸収する速度は格段に上がります。試験において問われるのは、一定の争いがある難しい論点を含む問題です。この問題はただ単純に論点を丸暗記しているだけで対応できるような問題ではありません。したがって、暗記するような勉強方法を取ることなく、上記①~③の観点から法律問題を考える姿勢を身に着けておくことが最も重要です。過去問を解く際にも、その問題が二度と出題されないことを認識した上で、自らの思考過程を修正するつもりで解くことが重要です。このような頭の使い方は実務家にとっても最も重要です。実務家になると、訴訟案件等において、受験時代に習った論点に近いものを目にすることはありますが、全く同じ論点であることは極めて稀です。その際に、うろ覚えの知識を振りかざして議論をすることなく、条文が何を規定しているのか、対立利益は何か、本件事案の特殊事情は何か、ということを新たな目線で分析し、その場に応じた議論を展開していくことが求められます。その意味でも、実務家になった後に意味のある受験勉強とするためにも、上記①~③の点を意識してください。

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