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日本茶を、もっと自由に

新茶2020を目前に、スキマ時間ができたので思ったことを書き残しておこうと思います。

元々は東京でサラリーマンをしていました。
当時は日本茶に全く関心がなく、お茶を淹れる方法も知りませんでした。

どちらかと言うと、ドリップでコーヒーを淹れるのがカッコいいと信じ、休みの日にコーヒーの研究をしていたくらいです。

初回のnoteでは、なぜ日本茶の世界に飛び込んだのか、簡単にご紹介しようと思います。

自己紹介

日本茶を生業とする家(多田製茶)に生まれ、
東京のマーケティング会社に就職
2012年 日本茶インストラクターを取得後
     日本茶の世界に片足を突っ込む
2016年 前職を退職
     農研機構 金谷茶業研究拠点で日本茶修行、
2017年 多田製茶で日本茶を生業とする
2018年 大阪茶業青年団主催 第61回 審査技術競技大会 優勝
2019年 大阪茶業青年団主催 第62回 審査技術競技大会 優勝
     日本茶アドバイザースクール専任講師(茶の鑑定審査)取得
と、茶業者とは少し変わった経歴です。

現在では、色々な業界のクライアント様から
日本茶に関するセミナーやワークショップのご依頼や
日本茶雑誌等のアドバイスや監修のお手伝い、
オリジナル日本茶の製造等に携わっています。

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日本茶が面白いと思った瞬間

日本茶にハマり、そして今でも続けている理由が3つあります。

1つ目:趣味で始めた日本茶グループ

冒頭にも書きましたが、全く日本茶に関心がないワタシが日本茶インストラクターの世界に飛び込むことになりました。

日本茶インストラクターの試験を無事に通過したものの、日本茶の知識も技能もないワタシ。

どうしたものかと思っていましたが、
偶然に出会った日本茶インストラクターの同期と意気投合して、日本茶イベントグループ ”オッサム・ティ・ラボ” を結成して活動することになりました。

今から振り返ると若気の至りとしか言えませんが、

真夏の湘南で日本茶ゲリライベントを開催したり、
東京タワーを眺めながら日本酒×日本茶のイベントを開催したり、
ジャガー・ランドローバー横浜さんで日本茶イベントしたり、
日比谷公園を日本茶ジャックしたり‥と。

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自分たちが好きなように日本茶を題材にイベントを開催していましたが、色々な企業からイベントのオファーを頂くようになり、またプライベートでも日本茶イベントのお仕事の依頼を頂くようになりと、徐々に日本茶を仕事にしてみたいなーと思うようになってきました。

当時の感覚として、
「日本茶ってもっと自由に楽しめる余地があるんじゃない!?」
と思ったのが、日本茶の世界に飛び込むキッカケになったと思います。


2つ目:日本茶は言語化できる

オッサム・ティ・ラボでの日本茶活動を続ける中、
メンバーとの飲み会でふとした疑問が出てきました。

「日本茶の世界って、情緒的過ぎてよく分からないよね」

当時ワタシがしていた仕事は、比較的論理的な仕事が多く、言語化できない日本茶の世界にモヤモヤしたものがありました。

「じゃ、サラリーマン辞めて、お茶の研究機関行って勉強してくるわ」
そんな軽いトーンで会社を辞めて、
日本茶の研究所「農研機構 金谷茶業研究拠点」で勉強することにしました。

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日中は茶畑や工場でお茶の勉強し、
夜はお酒を飲みながら日本茶談義に花を咲かせ、
雨の日は日本茶の論文を読み漁り、研究所の先生方に質問攻めをし、
休日は生産者にお邪魔して現場の意見を伺ったりと、
人生で一番日本茶のことだけを考えた一年弱でした。

ここでの経験はとても大きく、
日本茶の多くの疑問は説明できる事象であり、
解明できないことはあるが、
大凡のことは聞けば分かる、
ということを身を以て経験することができました。

その反面、世の中に出ている日本茶の情報は、
なんといい加減なものなんだろうと改めて気がつくことができました。
「日本茶を言語化すれば、少し違った角度で仕事できるのでは!?」
と思ったのもこの頃です。


3つ目:完全オリジナル日本茶の製造

農研機構を卒業して、多田製茶で茶業としての生活がはじまります。
おかげさまで雑誌やテレビ等にも出演させて頂き、
クライアント企業様から講演の依頼も増えてきました。

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そんな中沸々とわいてきたのが、オリジナル日本茶製造への思いでした。
当時はシングルオリジン・ティーが流行っており、
SNSも雑誌も見渡せばシングルオリジン特集ばかり。

「シングルオリジンも良いけど、最後はブレンド(合組)じゃない!?」
と思い込み半分で、世の中をあっと言わせるお茶を作ろうと思いました。

当時(と言っても2018年)はこのような商品は少なく、多田製茶で考えた社員はいませんでした。

せっかく面白い挑戦をするのであれば、仲間とチャレンジしたいと思い、先述したオッサム・ティ・ラボのメンバーとプロジェクトを開始しました。

今では一般的になりつつありますが、
特徴的なシングルオリジン・ティを使って、
設計された香味(アタック〜フィニッシュ)を構築すること。

そこでできたのが、Ossam.04と名付けた新しいブレンド茶です。

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このお茶は、
マスコミにも取り上げられ
従来無かった香味を体現したと
一部界隈で注目頂くことにもなりました。

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Ossam.04は2019年verも開発し、その香味をブラッシュアップして定番商品として定着しています。

そして、その開発・設計プロセスを活かして、
ブランディング会社と新商品を開発することになりますが、それはまた後日にご紹介したいと思います。

まとめ

初めてのnoteなので、軽い気持ちで書いていましたが、気が付けば、ワタシの日本茶人生を振り返っていました。。。

題名に「日本茶を、もっと自由に」と書きましたが、
日本茶の世界はもっと自由で良いと思っています。

ワタシのようにこだわる人は、
一生を費やしても足りないほど面白い世界が広がり、

なんとなく楽しみたい人は、
手軽に多様な日本茶を楽しめる時代だと思います。

このnoteでは、日本茶を軸に普段考えていることや関心があることをぼちぼちと投稿していきたいと思います。

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました!


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