見出し画像

無形資産構築は計画的に

コミュニティC-ALLでは戦略として100年人生を生き抜くために必要な3つの無形資産を構築しようと明文化しております。簡単に定義すると3つの無形資産は以下の通りです。

変身資産 社外人脈

活力資産 家庭、健康、友人

生産性資産 お金、スキル、ノウハウ、キャリア

生産性資産のお金に関してはYCS No73「GPIFから学ぶ株式による資産運用方法」でも記載した通り、長期分散投資がコア戦略となります。要は長期間少しずつ投資して確実に増やしていきましょうということです。

生産性資産のスキル、ノウハウ、キャリアについてもYCS No72「一生学び続ける覚悟をもとう」で記載した通り、生涯に渡って学び続けることにより変化が激しく先が見えないVUCAな時代でも対応できることを記載させて頂きました。

生産性資産に関してはある程度お金という形で目に見えるため、世の中で意識されている感じはありますが、活力資産、変身資産に関しては目に見えない、お金でも表せないということで、計画的に構築していく人がいないのが現状です。

しかし、変身資産、活力資産に関しても長期分散投資で計画的に構築していく必要があると感じましたので、今回書いてみることにしました。

<変身資産、活力資産を長期分散投資する理由>

<1.変身資産、活力資産はすぐに作れない>

お金は宝くじを当てる、IPOに成功する、ビットコインで一儲けする等すぐに作る方法はあります(作れるかどうかは別問題ですが・・・(笑))。

しかし変身資産、活力資産である社外人脈、家庭、健康、友人の共通点として、すぐに作れないという点があります。「社外人脈が今すぐ必要だ」と思い立って異業種交流会に行って名刺交換した経験がある人はご理解頂けると思いますが、その場でビジネスに結びつくことはまずないです。ビジネスは人と人との信頼関係で成り立つものであり、信頼関係が築けていない人とは取引をしないと思います。

家庭も同様です。長年家庭を顧みずに働いていざ定年になったら家に居場所がなかった、みたいな状況は山のようにあります。事実として家庭も労働力を家事、育児に投下して投資しないと自分の居場所はキープできません。グロービスの本科生で勉強されている皆様が時間のやりくりに苦労されている様子をよく伺います。

健康は言わずもがなです。なくして初めて分かるものとして健康の偉大さはよく話に上がりますが、健康も一朝一夕には築けません。生活習慣病等にならないためには毎日の生活習慣を正す必要があります。これも一時期の踏ん張りでなんとかなるものではないため、長期的に作っていく必要があります。

<2.時間の経過による複利効果が絶大>

変身資産は特にですが、自分が付き合っている相手も変わっていきます。自分が付き合い始めた時が係長だったとしても20年後には社長になっているかもしれません。上場会社の社長と深い信頼関係を新規で構築することは難しいですが、現在係長の人と長年付き合うことにより、将来社長にもしなったら非常に深い信頼関係を構築することができます。

どうしても地位や権限というものには甘い蜜があり、金の亡者が群がります。金の亡者とは金の切れ目が縁の切れ目のため、関係を持ちたくありません。そのため、社会的な地位や権限を持っている人はどうしても人に対して懐疑心を持つようになります。懐疑心を持たれた状態で信頼関係を築くことは難しいです。一方、自分に地位や権限がない場合、このような懐疑心はありません。自分に甘い蜜がないことを自覚しているからです。その状態から年数をかけて信頼関係を築くことが、結果として一番よい人間関係を構築できるのではないかと思っております。

太古の昔からこの発想はあります。光源氏が源氏物語で既に実践しております(笑)。

家庭も夫婦円満な家庭はどうやって作れるのか、と言われるとやはり日々のコミュニケーションの積み重ねなんだと思います。家庭生活という共同作業をいかにやったかが思い出であり、この思い出が夫婦の絆を創るものだと信じております。女性は特に脳が生存本能として、身を守るために昔の思い出を色鮮やかに現在に瞬時に思い出させる能力がありますので、思い出が重要となると思っております。

私もよく嫁から怒られますが、原因は3年前のことだったりします。「今そんなこと言われても・・・」という気持ちを抑えながら、日々がんばっております(笑)。

<3.効率的な投資方法がない>

仕事はどうしても効率性を求められるため、ムダを排除して効率性を重視します。同じ時間で生産性を高めるために生産性資産は効率性が重視されます。資産運用もシステマティックリスクやアンシステマティックリスク、実績等を考慮すると、インデックス投資が効率的な投資手段となります。このように生産性資産は有効性も大事ですが、通常有効性は前提として効率性が求められます。

一方、変身資産、活力資産を効率的に得ることはできるのでしょうか?私見としては難しいと思います。変身資産、活力資産の獲得には時間がかかります。しかもオンラインでの有効性よりもリアルでの有効性が高いと思われます。

そのため、ある程度ムダは覚悟して取り組む必要があります。変身資産の獲得を考えたときに、懇親会やゴルフ等がありますが、この時間をムダと判断すると変身資産は得られません。移動時間やコストもかかりますが、それでも変身資産、活力資産を得るためには必要なコストだと思っております。

また、家庭で家族と一緒にいることを投資と思われる人はほとんどいませんが、私は活力資産を得るため時間を投資していると考えております。何かをいかに短い時間で得るという効率性ではなく、一緒に時間を過ごすということに価値があると思っております。時間をかける必要がある以上、なかなか効率的な資産獲得方法は思いつきません。

上記のような特徴がある変身資産、活力資産は長期的な計画をもって獲得する必要があります。しかし、職場と家の往復だけでは変身資産は得られません。家にいないと活力資産は構築できません。仕事を疎かにすると生産性資産を失い、お金や将来に困ります。大事なことは1日24時間しかない時間をどのように割り当てるかだと思います。

私は無形資産構築は10年単位で目標、計画を立てております。

特に40代は自分も含め仕事、育児、趣味等やりたいことが多い年代だと認識しております。意識して無形資産を構築しないとあっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。

目に見えない資産なので、結果よりもプロセスを重視しております。いかに無形資産構築に自分の時間を使ったかがKPIです。

インデックス投資も最初のうちは投資効果は小さいですが、20~30年という長期スパンで見ると大きな差が出ます。今後ますます価値を持つのは無形資産です。ぜひ今日からいかに無形資産を獲得するかを考えてみてはいかがでしょうか?無形資産構築のために「時間のご利用は計画的に」!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?