最近の関心ごと

・労働時間・心身の充実度、および収入の年間通しての平準化 → 農業におけるブラック体質からの脱脚 → 『ホワイトアグリの提唱と実践』(佐賀大学農学部農学研究科社会人特別の過程(農業版MOT)修士論文・2020.3)

・家族経営からスマートな中規模雇用型農業経営者へ → リーダーとしての人間力向上とお金の回し方・活かし方についての学び

・農業者の社会的地位の向上 → 労働生産性を製造業並みに向上し、ココロ・カラダ・ヒト・モノ・カネが消耗せず余裕で回る農業経営の実践 → 具体的には時給10000円の農業経営(年間1500時間労働、所得1500万円)

・1から始められる新規就農希望者の就農と、その後の安定的農業経営の継続支援→ 農業次世代人材投資事業における研修機関として認定を受けるべく、経営体の整備に入る→研修修了者に対し農地・中古施設の斡旋、暖簾分け→地域農業の活性化、産地力の維持・拡大


 SNSで全国の生産者の方達と交流していると、期間毎で労働時間に激しい山谷があるからでしょうか、特にいちご農家の方が農繁期である春先になると、「ブラック企業化」「地獄だ」「今日も徹夜」などといったワードと共に、忙しさ自慢をする投稿が少なからず見受けられます。

 私はそれを見るたびに悲しい気持ちになります。その方は自己満で頑張っているアピールをしているのかもしれません。業界あるあるで仲間内で舐め合い楽しんでいるのかもしれませんが、そんな投稿を消費者の方が見たらどう思われるでしょうか?健全な心身の生産者が作ったいちごと、ヘトヘトに消耗し切った生産者が作ったいちご。あなたならどちらを食べたいですか?

 さらに、そんな消耗してしまう状況を作っているのは、いちごでもお客さんでもない、生産者本人なんですが、そのことにも気づいていない場合があります。年間の作業スケジュールを考え、労働力の確保・調整や生産効率性の向上など、経営努力に取り組んでいれば、回避・軽減できるものなんです。自ら農業経営力がないことを露呈しているようで、本当に悲しくなります。

 生産していくことは前提条件として大事ですが、自虐的奴隷的農作業員からスマートな農業経営者へ成長していきたいものです。以下のメッセージはそんな自虐的過ぎたいちご農家の方に宛てたものです。ほんの少しでも気持ちが伝わっていることを願っています。

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「家族のため、お客さんのために一生懸命に働くというのはとても素晴らしいし、私もそうありたいと思います。
ただ、やはり「ブラック」という言葉はやめませんか。冗談めいて使われているのかもしれませんが、そう言い切ることで「じゃあ、こうしよう」という次の知恵が湧いてこないと思うし、あまりにもマイナスイメージの強い言葉です。
言葉には魂があります。いい言葉を使っていきませんか。
wikipediaで一般的な定義を調べましたが、本当にいちご農家はブラック企業ではありません。
当てはまるのは、過重労働と長時間労働というだけ。その分の収入や、夏場の休暇はしっかり保証されているじゃないですか。
私は、農業に携わる暮らしは豊かであり、魅力的だと思っています。
いい言葉を使い、農業者の社会的な地位向上を目指していきましょう。」

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