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【中日ドラゴンズ】郡司選手の抹消を考える

昨日、中日ドラゴンズの郡司裕也選手が抹消選手として公示されました。

代わりに他の選手が登録選手として公示されると思いますが、ファンからは、「なぜ1軍に上げておいて特に起用することもなく2軍に下げたのか」「2軍にいる他の捕手の成績から見ると、2軍に下げる必要があるのか」との声が聞こえそうですが、私目線でドラゴンズの編成面や起用面から掘り下げて考えていきたいと思います。

尚、あくまでも私個人の考えなので、他に考えや意見等ありましたら、お気軽にコメントしてください。


郡司選手の今の立ち位置

最初に軽く、郡司選手のチームでの立ち位置について見ていきたいと思います。

郡司選手は今年でプロ4年目の大卒捕手です。昨年は自己最多の33試合に出場しましたが、思うような結果を残せず、今季は1軍でわずか1試合の出場に留まっています。

また今季開幕直前に、昨年オフに捕手起用はないと言われた首脳陣に、捕手再転向を告げられるなど、少し酷と思われる扱い方をされています。

他に石橋康太選手、味谷大誠選手、山浅龍之介選手の若手捕手の存在もあり、郡司選手の立ち位置はより一層厳しくなっていく可能性もあります。

郡司選手の2軍の試合成績から見る起用法

では郡司選手の今季の2軍の試合(ファーム)の主な成績を見ていきたいと思います。

打率 .289          本塁打  2
安打    22           四球   13
打点    10      OPS .944  ※6月10日時点での成績

上の成績を見てもらえると、2軍では申し分ない成績をここまでは残しています。特に注目したいのが四球の数。この13個は三振数の12を超えており、チームの他の2軍出場選手の中では最多になります。

また、OPSに関しては、先日の中日vs西武の第3戦で2ランを放った鵜飼航丞選手の2軍のOPSに次ぐ数字であり、1軍に呼ばれたのに納得のいく成績を残しています。

では2軍の試合での起用はどうなっていたのでしょうか?
以下は起用されたポジションの回数になります。

捕手 11 外野手 6 指名打者 7

このように捕手としての出場が一番多いです。開幕直後に捕手再起用を告げられているので、起用に関して言うと妥当かなと思います。
ちなみに、捕手起用時よりも外野手起用時の方が打っているイメージがあります。

なぜ1軍でチャンスがもらえないのか

ではなぜ、郡司選手が1軍に上がってもなかなかチャンスをもらえないのか。

オープン戦で結果を出し、今季開幕1軍を掴んだり、2軍で良い成績を残しているしと、郡司選手本人の状態は悪くないどころかむしろ良い方。

しかし郡司選手が1軍でチャンスをもらえない、いや、もらいにくい理由があると私は考えます。

ではその理由とは何なのか。

一つ目は、「第三捕手としての起用を考えている」からです。

一般的にどの球団でも、1軍に捕手3人を敷く体制があります。中日ドラゴンズも1軍捕手3人体制で運用しています。郡司選手が抹消される前まで、捕手起用の優先度は木下拓哉選手→加藤匠馬選手→郡司選手の順でした。

つまり郡司選手の捕手での起用は優先が一番低かったということです。そもそも「第三捕手」という立場は、スタメン捕手にけがやアクシデントが起きた際や、不測の事態に備えて控え捕手として1軍のベンチに置かれるものです。

なので基本的は代打としての出場か、スタメン捕手との交代がなければ出場することはない立場でもあるということです。

二つ目は「他の選手よりも起用の優先度が低い」からです。

「確かに捕手としての優先度は低いのは分かったけど、郡司選手は捕手以外にも外野を守れるし、交流戦はDHもあったから、代打や指名打者で起用すれば良かったのでは?」と考える方もいると思います。

確かに私もそう思いましたが、1軍登録中に一度しかチャンスをもらっていないのを見るに、他の選手の方が起用の優先度が高いということがうかがえます。

中日ドラゴンズの今季の主な代打要員として、溝脇隼人選手、ブライト健太選手、加藤翔平選手があげられます。※スタメンによって変わってはきます

今あげた選手にはチームでの役割があり、溝脇選手は内野ユーティリティーとして、ブライト選手は先述した鵜飼選手と並び、若手外野手のプロスペクトとして、加藤翔平選手は守備代走要員の切り札として、それぞれにチームで必要な戦力となっています。

そうしたなかで郡司選手の役割を考えると、走攻守において他の選手と比べた際に、代打や指名打者での起用でも優先度がどうしても低くなってしまうということです。

郡司選手の今後

では最後に郡司選手の今後ということで、1軍で起用されるには何が必要なのか、今後起こりうる可能性を考えていきます。

まず、郡司選手が1軍で起用されるのに必要なことですが、やはり1軍でチャンスをもらえないことには変わりません。2軍での成績は良いので、「1軍にまた上がった際に、もらった数少ないチャンスでしっかりアピールすること」が他の選手よりも特に必要だと私は考えます。

また、今回の郡司選手の抹消を受けて、一部では「トレードされるのではないか」「現役ドラフトの候補として考えているのでは」との噂もあります。

これに関して私は「トレードも現役ドラフトも可能性は低い」と考えています。

開幕直前の捕手再転向、ドラゴンズの捕手事情を考えると、郡司選手をトレードや現役ドラフトにかけることはメリットがないからです。

最後に

長々と郡司選手について書いてきましたが、簡単にまとめると、「第三捕手としても一選手としても、今は起用の優先度が低いので、数少ないチャンスをモノにできるかがポイントになる」ということです。

まだシーズンはありますし、どこかの機会でまた郡司選手が1軍登録されると思います。その時は与えられたチャンスをモノにして、1軍で活躍してほしいですね!

【参考サイト】

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