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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書135 メディアの本質を暴け!:マーシャル・マクルーハンの世界2

メディアの本質を暴け!:マーシャル・マクルーハンの世界2

マーシャル・マクルーハンのテトラッドは、メディアが社会に与える影響を4つの側面から分析する理論です。この理論は、マクルーハンと彼の息子エリックが開発しました。 4つの側面とは、以下の通りです。

1. 強化(Enhancement)
メディアが人間の感覚や能力をどのように強化するのか。

2. 衰退(Obsolescence)
メディアが既存のメディアや技術をどのように衰退させるのか。

3. 回復(Retrieval)
メディアが過去に失われた感覚や能力をどのように回復させるのか。

4. 反転(Reversal)
メディアが極限まで発展すると、どのような逆効果を生み出すのか。

マクルーハンは、これらの4つの側面を組み合わせることで、メディアが社会に与える複雑な影響を分析できると考えました。

テトラッドの例

例1:印刷
* 強化:視覚を強化し、知識を大衆に広める
* 衰退:口頭伝承の文化を衰退させる
* 回復:視覚以外の感覚を刺激する書物の出現
* 反転:大量生産による画一化、情報の洪水

例2:インターネット
* 強化:情報へのアクセスを民主化し、世界中の人と繋がる
* 衰退:伝統的なメディアの衰退、対面コミュニケーションの減少
* 回復:地域コミュニティの活性化、多様な情報へのアクセス
* 反転:情報の真偽の判断が困難、個人情報の流出

テトラッドは、メディアが社会に与える影響を多角的に分析する有効なツールです。

マクルーハンは、メディアそのものがメッセージであると考え、メディア=テクノロジーが人間の知覚や社会構造に深い影響を与えると主張しました。

新しいメディアが登場するたびに、テトラッドを用いてその影響を考えることで、未来社会への洞察を得ることができます。

テトラッドに関する注意点
テトラッドはあくまでも分析ツールであり、メディアの全ての影響を説明できるわけではありません。また、4つの側面は必ずしも明確に分かれているわけではなく、相互に関連し合っています。

テトラッドを用いてメディアを分析する際には、これらの点を考慮して、多角的な視点から考察することが重要です。


Think Universality.Think Difference.


m.m

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