猫のこと…ペットロス

よく、

「猫飼ってないんですか？」

と聞かれる。
子供の頃飼ってはいたが、今は飼っていない。
猫との生活はいいなーと思う反面、どうにも踏み切れない。

僕は長い事ペットロスなのかもしれないけど、それは猫を失った時を思い出して、

「あんな悲しい思いはもうしたくない」

とかではなく、

「子供の頃飼ってた猫たちがどこかから自分を見てて、自分が新しい猫を飼ったりしたら焼きもちを焼くんじゃないか」

というのが主な理由だ。
そんな事ないのはわかってるのだが、自分にとってはそんな事なくはないのだ。

あいつらが僕に憑いていて、背後に猫が見えるから、街の猫たちは僕に警戒しないのかもしれない。

だからこのまま、一生猫との生活は訪れないような気がする。

はたまた、あいつらに似た猫が目の前に現れたら、つい飼ってしまうかもしれない。

その時、あいつらが自分の記憶から消えそうな気がして怖いのだ。

でもこのまま、思い出だけを胸に抱いて死ぬのも悪くはないなぁと思う。
死んだらまた会えるだろうか。
きっとあいつらは天国にいるから、僕も徳を積まねばだ。