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タイトル戦だけじゃない!!メインイベント以外のUFC注目試合・良試合。『UFC Nashville Sandhagen vs Font』(試合後追記)


大会前に注目試合を書いていきます。
大会後に面白かった試合追記していきます。
間違った情報はお手柔らかにご指摘ください。

大会色合い

メインイベントには今盛り上がりを見せるバンタム級のストライカー対決として跳び膝ブチ抜きサンドヘイゲンvs腕長ボクサー・フォントの試合が添えられています。
サンドヘイゲンは前戦、タイトル戦線に食い込もうとするマルロン・ヴェラを退けており、対するフォントはエイドリアン・ヤネスとのボクサー対決で激しい撃ち合いの末に勝利をもぎ取っています。

元々は16戦無敗、ヌルマゴ一族のバンタム級担当ウマル・ヌルマゴメドフとサンドヘイゲンの試合が組まれていましたが、ウマルが負傷欠場となってしまいました。強すぎて対戦オファー断られまくりのウマルの試合を受けたサンドヘイゲンには「お前、漢だ」と言ってやりたいです。
そしてUFC292でソン・ヤドンとカードが組まれていたロブ・フォントの試合がヤドン側のキャンセル?によってカードが消滅。タイミングが重なって、急遽ロブ・フォントに白羽の矢が立ったようです。
直前契約のため契約体重はバンタム級の規定体重135ポンドより約2.3kgほど重い140ポンドのキャッチウェイトになります。
個人的には堅実に作戦遂行するサンドヘイゲン勝利予想です。

カード全体を見渡すと、UFC戦績を勝ち越している選手ばかり並んでおり、実力者vs実力者の更なる勝ち上がり争いのカードが地味に目白押しです。

ちなみに開催地となるナッシュビルはテネシー州の州都であり、音楽産業が盛んな都市でいて「ミュージック・シティ」とあだ名が付いてるそうです。
(Wiki参照)
そんなエンタメ都市でUFCが開催されるとなると、アーティストのライブ&UFC観戦と贅沢な観光プランを組むのもオツなもんですね。

注目試合(試合前記事)

試合前に注目している試合をメインイベント以外から4試合ピックアップします。
※4試合なのは書く量を出来るだけコンパクトにするため泣く泣く絞っています笑
面白かった、楽しかった試合は試合後に追記していきますのでよろしくお願いします。

(フェザー級:プレリム)ショーン・ウッドソン vs デニス・ブズキャ

ブズキャはDWCS2022の1周目第一試合に出場した選手で、判定ではありましたが勝利を収めていい選手だなあと思っていたところ、この週は契約者はジョー・パイファーのみと、ダナに切り捨てられた選手の一人です。
元々は別の選手が出場予定でしたが急遽代打が決定。このチャンスは絶対ものにしたいところです。

迎え撃つは”スナイパー”ショーン・ウッドソン。9勝1敗1分(UFC3勝1敗1分)。
フェザー級で驚異の身長188cm、リーチは198cmとどう見てもスパイダー体型の選手。ギガ・チカゼを遥かに超える体型と思うと規格外です。その長い手でギロチンチョークでも試合を決めています。
2019年に行われたDWCSでテレンス・マッキニーと対戦して勝利し契約を勝ち取りました。
マッキニーのしつこいテイクダウン&長い時間のバックキープを許しますが、ようやくエスケープした直後のマッキニーのテイクダウン動作に膝を合わせ逆転勝利。

前回はコリン・アングリンと対戦し、持ち前のリーチでほぼ寄せ付けずボディショットでKOしています。アングリンとブズキャは身長ほぼ同じなので、本当に同じ階級なのかと見ていてバグると思います。
ブズキャはテイクダウン必須になってくるでしょうね。懐が深すぎる、、、。

(フライ級:プレリム) コーディ・ダーデン vs ジェイク・ハドリー

平良達郎を除いて今フライ級で一番注目しているのがジェイク・ハドリーです。10勝1敗(UFC2勝1敗
2019年にはベラトールで1試合して勝利を収めていて、その後はCageWarriorsで2勝したのち、2021年のDWCSで一本勝ちを収めUFC契約を勝ち取っています。
とにかくバランスが良くて、打撃で展開を作って極めも速いという見ていて理想的な選手だなとワクワクして試合を見ていられる選手です。
デビュー戦のナシメント戦では敗戦してしまいましたがボトムからラバーガード>オモプラッタでスイープを見せる場面もあり、チャールズ・オリベイラをセコンドに置くナシメントに対してチョークをセットする場面もいくつかあったのでグラップリングのレベルもなかなかのものでした。
現在2連勝中で、平良達郎のデビュー戦を務めたキャンデラリオには下からの三角絞め、前戦マルコム・ゴードンとの試合では強烈なボディブローを披露してすぐに試合を終わらせました。

対するは、ATT所属コーディ・ダーデン。15勝4敗(UFC4勝2敗)。
アメリカンレスラーがこぞって入れているあのタトゥーが入っています。(大陸の形で、赤と青のやつ)
前戦はチャールズ・ジョンソンに対してひたすらタックル&バックキープのしんどい試合を展開し、3Rもテイクダウンを奪っていくというレスラーらしい試合運びで勝利し、現在三連勝中です。
JP・バイズとの試合では強烈な打撃を効かせてパウンドで仕留め切るレスラーお決まりスタイルで試合を終わらせています。

経験で勝るコーディ・ダーデンを攻略できるかジェイク・ハドリー。個人的にはスタンド、そしてグラウンドのボトムからでも勝負できるハドリー優勢と見てます。平良達郎のランカー戦が発表されましたが、ハドリーも近いうちにランキング入り間違い無しだと思っています。

(フェザー級:メインカード) ディエゴ・ロペス vs ギャビン・タッカー

注目している選手はUFCデビューとなったUFC288で当時16戦無敗だったランキング10位のエフロエフと対戦し、圧倒的なアンダードッグだったものの大健闘したディエゴ・ロペスです。今回がUFC2戦目。
序盤は面食らわせるような伸びるパンチやショートフックで効かせる場面もあり、テイクダウンされてボトムポジションになっても下から足関、腕十字をセットして観客を沸かせていました。その後は引き込んで不利なポジションを選択してしまったりポイントを失うような攻めをしていたので判定では負けてしまいましたが終盤に桜庭vsホイス状態の腕絡みから膝十字を完璧にセットするなどUFCデビューながら大きな評価を得たのは間違いなく、注目している人も多いはずです。試合に負けて勝負に勝ったような試合でした。

対するギャビン・タッカーはカナダ国籍のファイター。13勝2敗(UFC4勝2敗)。
2017年にUFCデビューしますが2戦目のUFC215で敗戦した際にはレフェリーに止められてもおかしくないほどグラウンドでの打撃を浴びるも試合を止められず、終了直後はブーイング、レフェリーが非難される内容でもありました。
前戦は2021年3月ダン・イゲと対戦し開始22秒、カウンターとなった強烈な右ストレートを被弾してKOされています。
RNCでの一本勝ちが多いですが、今回はスタンドに軸を置いて作戦遂行するんじゃないでしょうか。ただしスタンドでも部が悪いような気がしています。

(ライトヘビー級:メインカード) ダスティン・ジャコビー[#15] vs ケネディ・エンジーチュクー

ジャコビーはキック出身でGLORYを主戦場にしていた経歴を持ちます。18勝7敗(UFC6勝4敗)。
MMAに転向してからはローカル団体で試合した後UFC契約→2連敗してしまいリリース→ローカル団体、ベラトールで試合を重ねますが、ベラトールでも2連敗→コンテンダーシリーズで勝利し再びUFC契約。
と、なかなかの苦労人であります。
再契約後は7戦目まで1分を挟んで負けなしと戦績を重ねていましたが8戦目のカリル・ラウントリーとの試合でスプリット判定負けの裁定が下りましたがこれが大きな物議を醸していたのは記憶に新しいです。
前戦当時ランク格下の15位ムルザカノフと対戦し判定負け。内容としてもジャブにオーバーハンドのカウンターを合わされるなど打撃でかなり効かされてしまい、よくない内容でした。今回もまた格下が相手と後がない状況です。
K-1全盛期からPRIDEへと変移していった時代を受けているので、キック出身MMA選手はどうしても応援してしまいます。

対するはナイジェリアからケネディ・エンジーチュクー。12勝3敗(UFC6勝3敗)。
DWCSに2度挑戦し2017年不合格、翌年2018年で勝利し契約を勝ち取った選手で、デビュー戦はポール・クレイグのトライアングルに捕まって敗戦してしまいますが現在3連勝中(3つともフィニッシュ)で波に乗っています。
前戦はデビン・クラークをタックルのカウンターによるシングルギロチンで絞め落としており、更にその前の試合ではイオン・クテラバに飛び膝をぶち込んでファイトボーナスを獲得しています。
今回も激しい試合が期待できそうです。

その他・展望(試合前記事)

UFCリリース後再契約組みのデイモン・ジャクソンも応援しています。前戦ダン・イゲにやられてしまいましたが再契約後は5勝2敗、まだまだイケる。相手はクアランティーロと強敵ですが。
ラオニ・バルセロスは打撃もスクランブルも強くて好きなんですけどね、カイラー・フィリップスもめちゃくちゃ強いので激しい試合になりそうです。
お馴染みの顔ぶれはそれとして、第一試合にしれっと組まれているカザフスタン国籍のアルマバイエフさんがどんな選手なのかかなり気になります。ラフモノフの大活躍っぷりにちなんで、楽しみで仕方ありません。

試合後にまた追記します。今大会も楽しみましょう!


※※※以下、試合後追記※※※


見返したい良試合4選(ネタバレあり)

内容の良かった試合4試合をピックアップ。感想を簡単に書いていきます。ネタバレあり。

(フライ級:プレリム) オデー・オズボーン vs アス・アルマバイエフ

13連勝中アルマバイエフ、しっかり強かったです。
オーバーハンド、ハイキック、スピンキックと強打を見せてのテイクダウン。焦らず相手を動かせてのバックチョーク。
動き一つ一つに理由付けが見受けられる選手。
UFCフライ級にまた恐ろしいファイターが現れました。

(フライ級:プレリム) コーディ・ダーデン vs ジェイク・ハドリー

これはとんでもない試合でした!!!
ダーデンのタックルに対してカウンターのギロチンは当然想定していたか、かなりそれを意識した上でのタックルだったように思いました。
それでもハドリーはギロチンをラウンド終了間際にセット、その次のラウンドではダーデンがアナコンダをセット、しっかり形になってはいますがハドリーがこれを耐えて力が抜けたところで今度はハドリーがバックテイクから腕三角!!!長時間ダーデンの苦しそうな表情をカメラが捉えますがこれを耐えてラウンド終了。会場は大盛り上がり!!!
最終3Rではダーデンがトップポジションを譲らず判定3-0でダーデン勝利となりました。

悔しいですがハドリー敗戦!!!
試合後の両者の様子を見るとハドリーはかなり消耗していてダーデンはまだ元気な気がしました。
両者の次戦に期待!!!!

(フェザー級:メインカード) ディエゴ・ロペス vs ギャビン・タッカー

待ってたぜロペス!!!
タックルに対するカウンターで引き込み三角になるとタッカーは上体を起こしながら左拳を差し込んでディフェンスしますが、途中これを外してしまいそのまま極まってしまいました。

前回勝ち切れなかった鬱憤を晴らすようなパフォーマンス!
今後も注目間違いなしですが、今の時代に下からの仕掛けが得意な選手がどこまでいけるか興味深いです。

(ライトヘビー級:メインカード) ダスティン・ジャコビー [#15] vs ケネディ・エンジーチュクー

大きなフレーム差となったこの試合、サウスポーのエンジーチュクーに対して自身の右にサークリングするオーソジャコビー。
序盤から軽くダッキングしてエンジーチュクーのパンチの距離を測ってるように見えました。
エンジーチュクーが5〜6発ほど左ストレートを打って感覚を掴んだところにケージ際まで下がってワンツー誘ってカウンターの右ズドン!!!そのままパウンドアウト!!!

やったぜジャコビー!!!生き残ったー!!!
エンジーチュクー陣営はこの後混ぜるプランだったんじゃないかと思いますが相手の土俵に入り込みすぎた感じがしますね。

ケージを走り回る愛嬌たっぷりなジャコビー!!!
さすがでした!!

大会総括

何故かダースやアナコンダのセットが多く見られる大会でした。
自身でやってやっとどっちか分かるようになってきたんですが、急にセットしてぐるぐる回られると訳が分からなくなります。

メインイベントのサンドヘイゲン、流石の堅実さ。スイッチをしながらタイミングを測って主に相四つのシングルレッグとダブルレッグでテイクダウンを奪い続けました。
お得意の跳び膝は今日もタックルのブラフとして活躍し、徹底的にフォントを塩漬けする展開に。
5Rは逆にフォントがタックルを仕掛けるもケージ際で体を入れ替えシングルでリフト、手でフォントの軸足を救ってテイクダウン。
テイクダウンは7回中7回成功と徹底的に作戦を遂行します。
5R終盤ではダースチョークを仕掛けて形になりますが互いに体を回転させてなんとかエスケープ。
ここで極まれば会場のブーイングも吹き飛ばせたと思いますがw
そんなのお構いなしにそのまま漬けきって試合終了!!

僕はこんな試合が大好きですね。MMAだもの。
流石のサンドヘイゲン。次はウマルと試合せずに上のランカーとの試合でいいんじゃないでしょうか?w

会場は試合にかなり盛り上がっていて大盛況のナッシュビル大会でした!
やはり有観客試合は雰囲気があって良いです!
来週からはコンテンダーシリーズが始まって、ファイトナイトはUFC Apexとなりますが見逃さずに楽しみます!