#女たち Vol.20
柊子の場合 ②
昨夜、ルームメイトのユーシーと初めて長い時間話した。
彼女の生い立ちや家族のこと、彼女も私と同じく離婚歴があること。
部屋は別だが、台所やトイレ、洗面は共有しているので、お互い良い距離感を保つために、プライベートな話はしないようにしていた。
2人とも結婚していた当時の苦労話には共感できる事がたくさんあり、一気に距離が縮まった。
『同苦できる友人は、時には傷の舐め合いで終わってしまう場合もあるが、過去の経験からお互い切磋琢磨する事で、より高みを目指すモチベーションとなる大切な存在ともなる』
亡き祖父の言葉だ。
数時間で十数年来知っている友人かと思うほど、ユーシーとの話は弾み、来週の休日、バスに乗ってマレーシアのジョホールバルまで美味しいご飯を食べに行こうという事になった。
久しぶりに心が弾んだ。
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