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辰巳センセイの文学教室~書籍情報

あらすじ

――辰巳祐司は国語科のセンセイ。ゆえに武器は言葉。

 ある日、階段の下で血を流して倒れていた美術部の生徒、結城琴美。事情を密かに調べはじめた辰巳だったが、現場から消えたスマートホン、欠勤の続く美術教師、もう一人の少女の存在……と事件は次第に複雑に、そしていつしか森鴎外『舞姫』を思わせる構図を描き始める。

 一見バラバラに見えるいくつものピースでは、やがて一点に収束。辰巳の追加講義によって謎と心は優しく解かれていく。

「圧倒的な構成力」と絶賛された、現実×文学クロスオーバーミステリー!

表紙帯付き 上巻

上巻 「羅生門」と炎上姫

『一章 舞姫の時間 ~恋と謎~』
 血を流して倒れていた少女、結城琴美。病院で意識を取り戻した彼女の言動はどこか不審だ。女生徒の円城咲耶に助けられながら事情を調べる辰巳は「舞姫」のような、哀しい恋の秘密を知るのだった。

『二章 羅生門の時間 ~炎上姫~』
 一年生に入学したばかりの円城咲耶と、友人の尾上千絵。憧れの先輩、福井と二年ぶりの再会を喜ぶ千絵だったが……周囲の嫉妬がネットいじめに発展し、千絵は深く傷ついていく。咲耶は怒りを爆発させて……。

『三章 竹取物語の時間 ~残された思い~』
 咲耶が留学で学校を離れた二年生の冬。突如やってきた補助教員シャーロット。美しいがどこかあやうくアンバランスな彼女。辰巳は振り回された挙げ句、スキャンダルに巻き込まれ追い詰められてしまう。

表紙帯付き 下巻

下巻 「こころ」を縛る鎖 

『四章 山月記の時間 ~鏡の中の自分~』
 咲耶も高校三年となり、創作部部長として最後の文化祭に打ち込む。そんな中、2年生部員、橘麻衣の様子がおかしい。次第に不安定になる精神状態はついに爆発し、彼女は自分さえも傷付けながら暴走していく。彼女の心にある獣とは……。

『終章 こころの時間 ~罪の鎖~』
 咲耶は最後の文化祭を終え、辰巳と過ごせる少なくなった時間を惜しく感じていた。そんな彼女の元に、辰巳の過去を知る鷹取美幸から手紙が届く。「文化祭のときの話、続きを聞く覚悟はありますか」……ただならぬ気配に恐れつつも、美幸と対峙する咲耶。彼女の言葉の真実を知るために。

――これが、私にお返しできる全部。
咲耶が知った美幸の「本当の願い」と、辰巳が「こころ」の核心を語った授業がシンクロする……二人だから見つかる選択へ、最後の追加講義。


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●本気で泣いて感動しました。本気で泣いたのは数年ぶりです。
●色んな小説を読んできましたが、おすすめできる作品を教えてくれと言われれば、全ての自信を持ってこの作品を紹介します。
●本作のヒロインたちが心に抱いた透き通った恋心は、読み手の心を揺らします。心が揺らされたのなら、それはもう、この物語に「恋」をしているといってもいいのかもしれません。
●誰もが経験する学校という環境を題材にし、現実に起こりえる物語だからこそ――感情移入しながら読み進め、同じ目線・等身大の世界を楽しめると思います!
●辰巳先生から授業を受けた生徒たちも、私と同じように心揺れ、人生を重ね、前を向いて歩むことを学んでいったのだろうと思う。そして本書を読み進めるうち、そうした生徒たちの姿に、私はまた、自分の人生を重ね、心の底から応援せずにはいられなかった。

 読者の方々から、極めて高い評価を集めてきた一作、絶対に損はさせない作品が書けたと思っています。どうぞ宜しくお願いします。  瀬川雅峰

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