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村上春樹にとっての小説と翻訳とエッセイは、自分にとって何にあたるのだろう?

ゴールデンウィークの読書

ゴールデンウィーク、いつもより時間的にも精神的にも余裕があるので、村上春樹のエッセイを読み直しています(あえて、村上春樹を呼び捨てで書かせてください)。

「職業としての小説家」というエッセイ集が好きで、何度も読み直していて、昨日読んでいるととても心に残る一節がありました。

書きたいと思ったときだけに、「さあ、書こう」と決意して小説を書きます。そうじゃないときにはだいたい翻訳(英語→日本語)の仕事ををしています。翻訳は基本的に技術的な作業なので、表現意欲とは関係なくほぼ日常的に仕事ができますし、同時にまた文章をかくためのとても良い勉強になります(もし翻訳をしていなくても、何かそれに類する作業を見つけていたと思います)。また気が向けばエッセイなんかを書くこともあります。
(「第四回 オリジナリティーについて」より引用 )

文章を書くことが生業の村上春樹にとって筆を取る行為は、小説と翻訳とエッセイで違う行為であることを認識しました。

自分のアウトプットをどう捉えるか?

歳を取るについて、スキルや経験もついてきて、やりたいことを少しだけ実現できるようになってきました。

・病院経営の仕事
・自分の一般社団法人での、ウェブマガジンの運営
・気づきをまとめたブログ(このnoteのことです)
basara669さんとやっているPodcast 

TwitterやFacebookなどを通じて、上記のことを発信していると、知り合いからは「いろいろやってるね」「なんか忙しそうだね」と声を掛けられることも少なくなく。
自分の中ではある程度一貫性を持っているようにも感じていましたが、もう少し整理する必要があるなぁと思っていました。

村上春樹の筆を取る事に関する整理を参考にしながら、自分のやりたいことを分類してみます。

村上春樹にとっての小説と翻訳とエッセイは、自分にとって何にあたるのだろう?

1つ目の生業であり、収入のほとんどを占める「病院経営の仕事」について。これは、村上春樹のいうところの、翻訳なのかなぁと考えます。

良くも悪くも、自分で仕事の題材を見つけることもあれば、ひとつの課題に対して芋づる式に課題が振ってくることも少ないないです。これは、技術的な作業を多く含むとても勉強になる仕事だと思っています。
村上春樹の翻訳を読んだことがある人なら理解してくださると思いますが、決して「作業」ではなく、その行為自体を楽しんでいるのですが、ある程度機械的でもあるなぁと実感します。
また、今はたまたま病院経営の仕事をしていますが、前職でデータビジネスの仕事をしていたときも、同じ感覚でした。

2つ目の「自分の一般社団法人での、ウェブマガジンの運営」。これこそ、村上春樹にとっての小説というのが、私の認識です。ある程度書き始めたり編集し始めたら、自分にノルマを課して更新していくものの、本業の病院経営の仕事が忙しくなると、それを犠牲にしてまで「書きたい」かと言われると微妙です。良くも悪くも、病院経営で学んだことを文字として残して、誰かに共有するというライフワークなんだなぁと、今回認識しました。
(そして、このあたり、当たり前ですが村上春樹と収入の構造がぜんぜん違うなぁと実感しました。)

気づきをまとめたブログ(このnoteのことです)は、まさしく村上春樹にとってのエッセイと一緒な気がします。もちろん、このnoteでお金が入ると嬉しいですが、お金より前に考えていることをアウトプットすることで自分の考えを振り返ることを大事にしたいと思います。
ウェブマガジン上で書けばいいんじゃないか?と思うこともありますが、あまりにプライベートなことに寄っているので、やっぱりプラットフォームを分けて書きたいなぁと思うところです。

basara669さんとやっているPodcast 、これについては難しいですが、村上春樹にとってのマラソンみたいなものかなぁと思います(上記の引用にマラソンのことが出てきてないのに、いきなり出してすいません。)。マラソン自体が直接的な執筆と関係ないようで、精神的な部分では通じているように(おそらく、彼の「走ることについて語るときに僕の語ること」を読む限り)、私は音声メディア(ラジオ)に支えられている部分がかなりあります。
なので、インターネットの発達によって、自分自身でPodcast を発信できるというのは、自分のクリエイティビティを試すというマインドにおいても重要な気がしてます(編集は、basara669さんに任せっきりですが)。

最後に

簡潔にまとめると、こんな感じになるかなぁと思います。

・病院経営の仕事:技術的な作業でとても勉強になること。
・ウェブマガジンの運営:ライフワークだが、本業は犠牲にしない。
・気づきをまとめたブログ:趣味。考えの整理。
Podcast:自分のクリエイティビティを試す場。

ゴールデンウィークに、村上春樹のエッセイ集を読んでいて、とても心に残ったので、考えの整理がてら、筆を取ってみました。

娘もどんどん大きくなり、仕事もやることが増え、時間を捻出するのがやっとな感じですが、家族と相談しながらチャレンジし続けたいなぁと思ってる次第です。

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