私を支えてくれた言葉の出典「儒学」

 先日、自分にとって大切な言葉について触れました。
本来の意味とは違った捉え方をしていたと思いますが、私にとっては非常に支えになった言葉です。

今日は、この言葉自体について触れたいと思います。

儒学の基本

 この言葉は中国の賢人の1人である、孔子の言葉をまとめた「論語」に出てくる言葉です。「子曰く(しのたまわく)」から始まる言葉を聞いた事がある方も多いのではないでしょうか。
この方の思想をまとめた学問を、儒学と言います。儒教とも言いますね。
 この考えのもとにあるのは「仁」です。
「仁」とは、簡単に言うと「愛」です。人を思いやる心という感じですね。それを表す行動が「礼」というものです。

 日本でも馴染みのある言葉ですが「礼に始まり礼に終わる」の「礼」です。相手を敬うとかリスペクトするといった、他者との関係性における倫理観とか道徳観といったものです。

 今回扱った言葉である、「忠信を主とし 己に如かざる者を友とする勿れ 過ちては則ち改むるに憚る事勿れ」もその考えの元で発せられた言葉です。
 訳すと「誠実に行動して、自分よりも劣っていると思われる相手に対して、自分の方が優れているといい気になって付き合ってはいけない。その間違いに気がついたら、周りを気にする事なくすぐに改善しなさい」という意味で、簡単にいうなら、「真面目に、相手に対して謙虚に接し、自分の間違いに気づいたら、すぐに改善しなさい」といった意味になります。

 これは、相手が誰であっても、コミュニケーションを取る上でとても大切な考え方だと思います。私は自分を励ます意味合いで受け取っていましたが、改めてこの言葉をしっかり受け止めようと思います。

相手を敬う愛を表す「仁」 それを示す行為「礼」

 相手よりも自分の方が上だと思いたいですし、そういう相手と一緒にいた方が楽だと思います。しかし、それでは自分を高めることはできませんし、その相手にもし抜かれそうだと思ったら、距離を置くか、抜かれないように足を引っ張る、とか潰しにかかるとか、意識的ではなくても、よくない方に思考がいってしまいかねません。
 それでは人として、倫理にもとるということになってしまいます。

 思い当たることのある人は(私もその1人ですが)儒学の基礎である「仁(相手を思いやる心)」とその行動の基本である「礼」を意識してみてはいかがでしょうか。

きっと何か意識に変化があると思いますよ。

今回も最後までご覧頂き有難うございます。何かお役立てたら嬉しいです。

岡本昌巳

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