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【企業公式担当者向け】その写真投稿は大丈夫?自己防衛のためにもセルフチェックを。

SNSでの個人情報流出はメディアでも取り沙汰されるようになってきた。
情報管理が甘いと、好意から発展したもの以外のストーカーなども出てきてしまうだろう。

その際たるものが写真投稿だ。
写真には意外にも情報が山ほど詰まっている。
スマホなどの解像度も高くなってきており、最近では指紋認証もATMや一部のスマホの認証に使うことがあるため、指の腹を写したものを投稿しないようにという注意喚起もあるほどだ。

なぜ自己防衛のための写真チェックなのか

企業Twitter担当者の多くは、その正体を隠すことが多い。
これは企業イメージのために明確にしない等、理由はそれぞれあるのだが、担当者へのストーカー対策という一面もある。特に女性の担当者は危険が及びやすいため、気をつけたい問題だ。
直接的な関係性から発展しやすいとされるストーカー問題だが、ほんの興味本意から始まるストーカー問題もSNSの普及と共に発生しやすくなってきているからである。

・企業Twitter担当者同士で交流会として飲み会が開催され、参加者のひとりが店名を明らかにしたところ、一般フォロワーが酔って会場に乱入してきた

・電車移動中やカフェでスマホやPCでツイート文章を書いていたら、画面を覗かれていた事に気付かず一般のフォロワーに「○○社のTwitter担当者見つけた」等と投稿される(※現在は削除されています)

中の人は担当者本人もわかるように、「ただの一般人」であるに過ぎない。
企業の中で働くごく普通の人であって、アイドルやタレント、声優でもない。
だがしばしばアカウントが人気になると、一般の方がファンとしてつくこともある。それが大きくなっていけば、見つけたという感覚も伴うかもしれない。そうなれば一般の人より人の興味を引いてしまいやすい。つまり、興味本位から始まるストーカーのターゲットになりやすい状態と言えなくはないのだ。その場にいる同行者や担当者の家族に被害が出ない、とも言い切れない。

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何気なく撮って「自宅の近くの公園で〜」などと言ってしまうのも注意。
特徴的な建物や公園設備、方向や木々の季節など、様々な情報が入っている。(※なお奥の黒と白の建物は弊社CM BARのビル。)

情報漏洩防止のためにも気をつけたい

もちろん会社の情報漏洩防止のためにも、写真という情報過多になりやすいものへの注意は常に必要だ。
「中の人」は撮影し写真をツイートする際に撮ったそのままツイートする事は少ない。大抵はどこかしらにボカシやモザイクなど、加工の必要があるからだ。
(なお、動画は撮ったその場での編集がしづらいので、もっと写るものは限定しておく必要が出てくるだろう。)

基本的には
・自分を含めた人の顔、姿
一般車両のナンバープレート(一般の方のプライバシー)
鏡、ガラスなどの映り込み
人の指紋(指サインをしたポーズなど、指の腹を見せた状態)
これに加えて、
道路標識
マンホール(柄やナンバー)
・電柱のナンバーや広告
・通り沿いの建物
・飲食店などのメニュー表示(メニュー名で店名や場所が判明しやすい)
・飲食店、建物内などの席位置
・自宅の窓の外の景色、部屋からの風景

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この写真は既に背景にボカシが入っているが、標識、電柱やマンホール、建物、窓の映り込み、道端の車、道路工事車両など…
情報が多く入っており、通りなどはgoogleストリートビューなどもあるため場所が特定されやすい。

これらも担当者の自宅付近など、場所を特定されては困る時には投稿前に毎度チェックしておきたい。
また写ってしまっていれば写真加工などをする必要があるだろう。
ツイートの内容によっては場所や状況を特定させたい場合もあるので、もちろんそこは臨機応変に。

さらに外出先で「今いる場所」をすぐ出さない=リアルタイム投稿は控えるということも大切だ。
Twitterの特性としては出来る限りリアルタイム投稿が理想ではあるのだが、何もかもリアルタイムにする必要は絶対ではない。
イベントなどの特殊な状況であれば別だが、少し時間をずらしても良い場合は出来るだけその場を離れてからツイートする方が賢明だろう。
位置は明らかにしたい、あるいは明らかになっても良い場合などもあるため、そこは臨機応変に。
場合によっては天候に左右されないものなら、後日の投稿というのも手段のひとつだ。

・今自分がいる場所投稿
・今乗っている車やバスの車種、ナンバーなど
・新幹線や飛行機、小さな地方の駅、電車など乗車場所や時間がわかる表示

担当者の写真が会社を危険に晒す可能性も

以前ある会に招待された際、多くのスタッフが集う中で私を含め数人の他社「Twitterの中の人」がいた。その数人だけが新しい料理が出されたらいち早く撮り、新しい情報や機材、アイテムが登場したら撮り…という、目にした珍しい物への撮影反応がその人たちだけ異様に早いので、他の一般スタッフの方々には驚かれたものだ。
それほどまでにTwitter担当者の写真を撮る行為は条件反射のように身についている。あるいは自然と身についていってしまう。
これはネタになるかも、面白いと思った瞬間スマホでカメラを構えているものだ。
習慣付いているものだからこそ、「とりあえず撮っておこう」と条件反射のように撮影している事すらある。
もちろん撮る際やツイートの際に自分の中のチェック表と照らし合わせていることがほとんどだろうが、うっかり、つい…等は「仕事」なので裁量を甘くしてはならないだろう。

もちろん写真に重々気を配ることは、自己防衛という部分と同時に、自身と企業のためでもある。
スマホカメラとはいえ高精細なもので映り込むと解析できる可能性もある。写すカメラの性能や解析する方も技術性能が上がってきている。
言うまでも無いが、公序良俗に反するものに関しては大前提だ。たとえば車運転中の運転席からの写真などは論外。自身が所属する会社の評価を堕とすような事は絶対にしてはならない。

自社または他社の情報
・社外秘の情報や製品、開発中サンプル
・社内スケジュールや取引先がわかる物
・部署名やスタッフ名がわかる名札など
・他社の名刺
・PCやスマホの画面
・打ち合わせスケジュール入りのカレンダーなど
・郵便物、宅配便などの伝票番号、日付、またその住所、電話番号、宛名や差出人名。
(※企業所在地など明らかになっているものは別)

Twitterの企業アカウントの中の人は「写真」という情報に頼ることも多々ある。
状況や天気、場所など、場合によっては文章よりも多くの情報と、話題性を持つからだ。
だからこそ自身の出す情報という「写真」には毎回必ず気をつけたい。


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