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クレプトマニア

日本語では「窃盗症」や「窃盗癖」と訳されています。

盗むときの緊張感や盗んだ後の解放感を味わうなど、窃盗という衝動を抑えきれない一種の精神障害とされています。

私の知り合いの小学校の教師があるとき見せてくれたものがあります。
抱えてきた大きな箱の中を見ると、女の子が好きそうな可愛らしいノートや鉛筆などの文具品や小物がどっさり入っていました。
その2、3年前に卒業した女子児童二人が万引きしたものだそうです。
その私の知り合いは「自分がこの学校を去るときまでに処分する」と言っていましたが、それで済ませて良いわけはありません。

何故、そんなになるまで放っておいたのか。
もちろん、その都度注意はしたのでしょうが、それでも万引きをやめなかったことに何の問題意識も持たなかったのだろうか。
それが私には理解できませんでした。

ここから先は私の想像でしかありませんが、その女子児童はなんらかの問題を抱えていたのだと思います。
それが家庭のことなのか、学校生活上のことなのかは分かりません。
その二人は苦しんでいたことでしょう。
大人としてはその問題を聴き出し、その問題を取り除いて、その二人の児童の心の負担を軽くするのが責務ではないかと思うのです。

私が言うまでもなく、万引きは犯罪です。
決して許されるものではありません。
しかし、単にその行為を罰するだけではなく、その背後に隠れている問題を見つけ、正しい方向に導くための指導や治療が必要だと思います。

このようなことは万引きに限りません。
薬物使用然り、性犯罪然り。
いずれも社会的に許される行為ではありません。
そんな奴らは刑務所にぶち込めばいい、と言われても仕方がありません。
しかし、処罰だけでなく、治療が必要な人たちもいることを忘れてはならないと思います。

やめようとしてもやめられない。
その背後にあるものは何なのか。
処罰だけでなく、治療を!