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日々雑感【対人問題】

10年ほど前に確か86歳で亡くなった父。
葬儀には100人以上の参列者があり、葬儀場の人を驚かせていた。
「この年齢でこんなに多くの人が来ることは珍しい」と。
それほど交友関係が広かった。
父のことは好きでなかったが、この点は立派だと思う。

ただ、立派だとは思うが、羨ましいとは思わない。
父としてはそれだけ多くの人に囲まれた老後を送っていて楽しかったのだろう。
しかし、私には「そんなにたくさんの人と関わっていたら、さぞかし煩わしいだろう」としか思えない。
ぞっとする。

私には今、対面で会うことができる相手は片手の指でも余るくらいしかいない。

意に反して失った人もいるし、自分から遠ざけた人もいる。

何ごとにつけ、後ろ向き、否定的な考えしかできないから、少しでも嫌な点があると、その相手をすべて否定してしまう。
嫌なところ以上に良いところがたくさんあるはずなのに、ほんの些細な嫌なことがその良いところのすべてを打ち消してしまう。
自分から遠ざけてしまう。

心を許せると思う相手がいると、尋常でなく親しくなろうとする。
頻繁に会おうとしたり、会えなければメールを送ったり。
でも、それは所詮自分の勝手な思い込み。
相手は私をそんなふうには思っていない。
だから、煩わしがられる。
去ってゆく。

なんでも病気のせいにはしたくないが、やはりこの病気が理由で失った人も多い。
会う約束をしていたのに、当日になってどうしても動けなくなり予定を中止してもらう。
あるいは、突然過激になり、些細なことで相手を激しく責め立てる。
気持ちのよかろうはずはない。
去ってゆく。

自分では理由が分からずに去ってゆく人もいる。
何故だか分からない。
それほど相手に嫌な思いをさせておきながら、それに気づかない。
最低なヤツ。

知り合った当初は人当たりが良く、「いい人」と思われることが多いらしい。
しかし、それも時間の問題。
親しくなればなるほどすぐに化けの皮が剥がれる。
去ってゆく。

これで良好な人付き合いができようはずがない。
嫌な思いをしたくないから、深入りしないようにはしているものの、依然としてこれらの悪い癖が出ることが多い。

今いてくれている人たちだって、いつまでこのままでいてくれるか分からない。
その人たちに対していつこういう思いをさせてしまうか分からない。
すでにそうしてしまっているのに我慢してくれているのだとも思う。
感謝しかない。

こんな思いばかりを続けてきたこれまでの人生。
この歳になったら少しは穏やかに暮らせるのかと思ったらとんでもない。
相変わらずこんなことばかり。

最近、写真を撮ることに時間を割いている。
がむしゃらに撮ってる。
しかし、それとて心から楽しんでいるわけではない。
そうしていないと良からぬことを考えてしまうから、気を紛らわせているに過ぎない。

心から楽しめる時間?
落ち着ける時間?
あっても月に2度くらい。

それ以外の時は辛く苦しいだけ。

今すぐにどうこうするつもりはないが、長くは生きたくない。
あと10年?
長い。
そんなには要らない。
もう十分。