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【西口地下広場】新宿日撮り歩記

JR新宿駅の西口改札を出て、そのまままっすぐに進むと広い空間があります。

その先にはタクシー乗り場があり、左右には大きく湾曲した車道、正面には高層ビル群が見えます。

かつて、この「西口地下広場」を若者たちが埋め尽くし、「友よ」などのフォークソングを歌ったり、議論をしたりした時期があります。
1969年(昭和44年)に出現した「フォークゲリラ」。
その数は数千人とも1万人とも言われています。
ご興味があれば、検索ページなどで「フォークゲリラ」と検索するとその様子を示す写真や動画が出てきます。
この頃のことをご存知ない方々にとっては目を疑うような光景でしょう。
ベトナム戦争に反対する若者たちの集会(と言っていいのかな)です。

この集会を排除するために、この「広場」は「西口地下通路」と名称を変えました。
「通路」だから立ち止まってはいけない。
もちろん、座り込むのもダメ。

あれから54年経った今。
あの場所に行ってみると、すべての表示が「西口地下広場」になっていました。

いつの間に元に戻ったのでしょう。
今、新宿駅で「通路」と言えば、西口と東口を結ぶ自由通路ですね。

もうあの「広場」で立ち止まったり座り込んだりする人がいない平和な社会になったということなのでしょうね。