わからないことはわからないまま
はじめて死ぬということを考えたとき、怖くて布団の中で泣いた。小学校の頃だと思う。
自分が死ぬなんて、考えたこともなかった。
なんとなく毎日がずっと永遠に続く気がしていた。
おばあちゃんが死んだとき、魂がなくなった人の体は抜け殻みたいだと思った。
眠っているだけのようなのに、もうそこにはおばあちゃんはいないんだと感じた。
見えない世界はたしかにあると思うけれど、見えない世界を説明するのは難しい。
たくさん本も出ているけれど、絶対にその情報が本当だという証拠はなにもないと思う。
こういうことを子供に説明するのは難しい。
けれど、わからないことはわからないまま、それでいいのかもしれない。
死んだらどうなるのか、それは誰にもわからない。
たぶん。
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