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NIPH研修 Day5-8: HIV/AIDS対策研修

 (2021/10/05-08)

 今週は、厚生労働省や感染症研究所、全国の大学や保健所、特定非営利法人といった様々なレイヤーでエイズ対策に取り組まれている方々の講義をオンラインで聴講しました。HIVやエイズについて知っていることが少なかったため、導入的な知識から始めていただいたのは有り難かったです。

 そもそもなぜエイズ対策研修が行われているか、ですが、薬害エイズ事件(※)を発端とした人権問題から始まりました。
(※)1980年代に血友病患者に対し、加熱処理をせずウイルスの不活性化を行わなかった血液凝固因子製剤を治療に使用したことにより、多数のHIV感染者およびエイズ患者を生み出した事件

 薬害エイズ事件の被害者の方はもちろんですが、MSM(men who have sex with men, 男性同性愛者)のエイズ感染も大きな課題であり、当事者の方々からのお話は熱がこもっていました。

 厚生労働省の施策の一つとしてポスター掲示やコンドームの配布があります。エイズを含む性感染症啓発のポスターやコンドームのデザインがセーラームーンなのが面白かったです。自分であれば行為の際にセーラームーン柄のコンドームは使いづらいと思いました。
 セーラームーン起用の詳細はこちらの記事に。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cadetto/tuusin/201611/549114.html

 厚生労働省の感染症予防プロジェクトにおけるアニメキャラクター起用の試みは、the BMJ opinionにも掲載されていました。
https://blogs.bmj.com/bmj/2019/06/11/fictional-heroes-take-on-real-public-health-problems-japans-use-of-manga-and-anime-in-health-campaigns/

”This approach encourages the target population to share our campaign message through social media, which helps us communicate with otherwise hard to reach audiences who would not ordinarily be interested in infectious disease prevention or be aware of their own exposure risks.” とあるように、無関心層へSNSを通じてアプローチできるのは面白いですね。今後いかに効果判定されるのか気になりました。


 


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