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サントリー一万人の第九に参加してきました

思いを引き出すインタビュアー、鯨井啓子です。

11月30日(土)から、大阪に行っていました。目的は、12月1日に大阪城ホールで行われた、サントリー一万人の第九への参加です。

ことの起こり

一万人の第九は、1983年の大阪城ホールこけら落としのときにはじまった催しなのだそうです。今年で37回目。

今年に入ってからぬる~っと、独学でドイツ語の勉強を始めていた私。そして、気分転換に合唱もしたいと思って地元の合唱サークルも探していたのですが、ガチ勢過ぎて素人が入っていける隙間を感じられず…。

そんなとき、たまたま見たのが一万人の第九、参加者募集のCM。昔から大好きな佐渡裕さんの指揮で歌えるなんてまたとないチャンスじゃん!これだっ!とすぐに思って申し込み、参加が決まりました。

あとから他の参加者の方にお聞きしたところ、何年も申し込んでやっと受かった!という方も多いのだそうです。ふわっと申し込んで参加させていただき、本当にラッキーなことでした。

レッスンに通い続けられたのはみんなのおかげ

申し込みまでがほぼ勢いだったので、参加が決まって初めて現実が頭の中を駆け巡るようになりました。そもそも12回の練習に全部出られるのか!?人混みが苦手なのに、大人数が集まる練習になんて参加できるのか!?先生と相性が悪かったらどうしよう!?などなど、考えれば考えるほど不安は絶え間なく頭の中を駆け巡ります。

そんなときに、友達からLINEが。「受からないかもしれないから言ってなかったんだけど、私も一万人の第九に申し込んでて受かったよ。しかも同じクラス!」とのこと。申し込み時点で3分の1の方が落とされていて、東京にも12回レッスンのクラスはふたつあります。そんな中、同じクラスにお友達がいることの心強さよ!これはなんとか通い続けられるんではないかという気分になってきました。

そんな中向かった最初のレッスンは、学生時代以来初めて、みんなで声を合わせて歌ったことがものすごく楽しくて、終始ニヤニヤしたまま終えることになりました。先生方もおちゃめでかわいらしい方々で、大丈夫。気が合う!と安心できました。

第九は合唱の経験者の方でもなかなか難しい楽曲なのだそうです。「だそうです」と言っている時点で、私は難易度が分かるほど音楽を知りません(笑)。結局最後まで、うまく歌えたのかはよく分かりませんでした。ただ、みんなで歌うことは本当に単純に楽しかった!1回だけ体調不良でお休みしましたが、レッスンには計11回、楽しみに参加することができました。

私の参加した中野クラスは、経験者の方の面倒見がとてもよくて、懇親会やレッスンの後のごはん会の開催や、LINEやFacebookのグループなどでの情報発信を行ってくださるなど、ほんとうにきめ細かく初心者に寄り添ってくださいました。そんなみなさんの存在も、レッスンに通い続けられた大きな理由のひとつです。

いよいよ本番!

30日の夕方から全体リハーサルがあったので、30日には大阪入り。大阪は心斎橋でごはんを食べたくらいのことしかなかったので、大阪城公園に足を踏み入れたのははじめてのことでした。都会の真ん中にこんなすてきなところがあるなんて!とワクワクしながら、リハ前はホールまで散歩。

城ホールでの私の席は、スタンドの上の方。いざ佐渡さんの指揮で歌ってみると、自分の声、オーケストラの音、まわりの合唱の人の声がばらばらに聞こえてくるので、指揮に合わせて歌うのが本当に大変!!しかも佐渡さんは背を向けているので、東京の全体練習のときより指揮が見にくい。当日どうなっちゃうのかなぁ…と、ちょっとモヤモヤが残りました。

そして迎えた当日。お天気は最高!

昨日の憂いはどこへやら。笑すっかり浮かれて写真撮影です。笑 大阪の方々はフレンドリーで、声をかけてくださるし、写真も撮ってくださるし、わからないことはどんどん教えてくださるし。本当にありがたかった!!

ホール内に入ると最初に、当日欠席の方の席を詰めていく作業が始まりました。すると私の席はスタンドの前の方へ。このおかげでだいぶ佐渡さんの指揮に合わせて歌いやすくなりました。ありがたや!

本番では、第一部で山崎まさよしさんとの合唱がありました。まさやんは中学生の頃から大好きなアーティスト!まさか一緒にセロリを歌える時が来るなんて!と、まさやんの出演が決まったときには2週間ほど動悸が続いておりました。笑 まさやん、さすがはプロだったなぁ。本当にいい思い出になりました。

そして第二部。第4楽章で私たちの出番がやってきます。くわしくは、こちらの動画でどうぞ。私は一ヶ所、豆粒大で映っています。笑

第九は大阪に行ってからも計3回歌っているのですが、本番はほんとうにみんなイキイキと歌っていて、空間がキラキラするような華やぎがありました。そして歌い終わった時には目頭がじんわりと熱くなりました。ちゃんと歌えたかとか、音が合ってたかとかそういうのを超えて、これだけの大人数はひとつの曲を一緒に歌うって体感としてとても感動的な体験なのだなと思いました。いちばんわかりやすいことばでいうと、震えた。そんな感じでした。

地元に戻ってきた今、気が抜けた私はすっかりのどを痛めています。笑 そして、大人になってから初めての「発表会」然としたこの体験に、思い切って参加してよかったなと心の底から思っています。昔から大好きだった佐渡さんとまさやんと一緒に歌えたことは、盆と正月が一緒に来たような賑々しさを与えてくれました。

改めて、今回の第九参加をサポートしてくれた先生、中野クラスのみなさん、城ホールで一緒に歌ったみなさん、そして家族に感謝です。ほとぼりが冷めたら、また来年も参加ボタンをぽちっと押していそう。笑


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