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映画の墓場・真昼の決闘 #2

昔ミニコミ誌&インターネットマガジン「ゴア」でやってた「映画の墓場」「続・映画の墓場」「新・映画の墓場」の復刻&新規投稿を交互にしていきます。

今回も復刻版。初出(1999.6.6)

●放射能クライシス 謎のレイプ殺人

原題:Burndown/1990年/製作・原作・脚本 コリン・スチュワート(スチュワート・コリンズ)/監督 ジェームズ・アレン/脚本 アンソニー・バーウィック/撮影 ポール・マイケルソン/音楽 トニー・ブリトン/出演 ピーター・ファース、キャシー・モリアーティ、ハル・オーランディニ、ヒュー・ラウス、マイケル・マケイブ

 この映画の題名と副題を見ると、まったく別の映画をくっつけたのでは?、と思われません?(笑)
 「放射能」と「レイプ」――いったいどっちに話の重点が置かれているのでしょう。まあ普通でしたら、話としては「放射能」がメインなのだけど、それじゃ営業的にキビシーので「レイプ」をくっつけた、と思ってしまいますよね。しかし ……
 フロリダのとある田舎町で事件は起きました。美人と評判の金髪娘が、何者かに首の骨を折られたうえ、死姦されたのです。ところが、あろうことか、その死体から放射能反応が。しかも、膣内の精液が汚染源でした。
 この町には数年前に閉鎖された原子力発電所があり、警察署長のジュークと女性記者のパディは、その原発を調べはじめます。しかし、原発の所長マナーズは、町の有力者で、市長命令で捜査は打ち切られます。しかし、その間にも、次々とレイプ殺人事件が多発します。署長と女性記者ですが、こういった映画の定石通り、マナーズたちの妨害をかいくぐり、コツコツ捜査を続けます。そして、元・原発職員から、閉鎖の原因となった事故のことを聞き、今度の事件と関係があるのではと思います。そして、こっそり閉鎖された原発に潜入したのですが、そこには――

 以下 ネタばれ!

 実は、数年前、この原発で、原子炉の暴走が起こっていたのです。そして、暴走は今なおとめられないで、原子炉は動き続けていた。さらに、事故当時の担当者たちは、放射能を被爆しながらもマナーズが作った特殊な薬品で、原子人間と化し、生きていた。彼らは発電所の中にいる限り安全なのですが、外界に出ると、肉体が崩壊し死んでしまう。レイプ犯は、それを知りながら外界に出た職員の一人で、よっぽど女性の肉体が恋しくてたまらなかったのでしょうね(涙)。
 ところで、原子人間たちは、いつかはマナーズから薬の供給を断たれ、処理されてしまうことを恐れ、発電所を爆破するスイッチを作っていました。もし、このボタンを押したら、フロリダの半分がふっとんでしまう。
 彼らは潜入した署長と女性記者をも中に閉じ込めようとします(友達が欲しかったのでしょうか)。が、ここで署長と女性記者がとった行動は、自分が大事と、原子人間たちを射殺し、脱出することでした。
 が、原子人間によりスイッチは押され、原発は爆発! フロリダの半分がふっとび、めでたし、めでたしでございます。って、何なの、このラスト???


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