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韓国女子プロゴルフ事情

◎韓国女子プロゴルフ事情③
韓国プロ女子ゴルフは7月7日現在、12試合目を消化した。今季の試合予定数は合計32試合。年末の12月にはベトナムやシンガポールでの試合も予定されている。これまでは全て無観客試合。日本では観客を入れる試合も少しあるが、韓国では徹底的に無観客を通している。ゴルフファンは韓国に三つあるゴルフチャンネルで、男子・女子ゴルフや米ツアー、日本ゴルフツアーを楽しむことができる。女子プロゴルフ協会はSBSゴルフチャンネルと独占契約を結び、莫大な契約料をもらい、安定した収入を得ている。昨年5月14日、コロナ禍で女子ツアーが再開された時、韓国女子オープンでは合計150人が出場、MDFというシステムで出場選手が全員、賞金をもらうことができた。予選落ちがなかった。ただし二日目の結果によって、三日目まで進める選手を上位102人に絞り、三日目の成績次第で最終日に進める選手は上位70人といった具合だ。賞金総額も30億ウオン(換算率を1対10とすると約3億円)という異例の高さだった。選手ファーストを考えた結果だと言える。
先週の韓国女子ツアーで優勝したのは数年前まで日本ツアーに参戦したキム・へリム選手だ。キム・ヘリムは2017年夏、サマンサタバサレデイースに韓国からスポット参戦していきなり優勝、同年末、日本女子プロ協会に入会して18年、19年の二年間を日本ツアーに参戦した。しかし日本のゴルフ風土に合わず、19年末には日本LPGAを退会届をだして韓国に帰国した。事情通によると、日本での孤独な生活が耐えられなかったらしい。昨年(20年)はコロナ禍のなかで韓国でプレイ、日本から帯同した在日のキャデイとツアーを回ったが、今年(21年)は在日キャデイーが日本に戻ったために、新しいキャデイと出会った。母国での久しぶりの優勝である。
韓国ではもう一つ、明るいニュースがあった。35歳の美人ゴルファー・ホンラン選手が6月末の第35回韓国女子オープン選手権大会二日目で、韓国女子ゴルフ史上初の1000ラウンド記録を達成。その記念セレモニーが翌週の試合終了後に行われた。ホンランは元祖美女ゴルファーで広報大使を長い間務めていた。1000ラウンド達成記念セレモニーをみると、ホンラン選手を中心にKLPGA幹部や選手たちが全員マスク姿だ。KLPGAは今季もコロナ対策のために全試合、無観客を徹底している。ちなみに二部ツアーである「ドリームツアー」も7月8日現在で9試合を消化している。試合数の多さと選手層の厚さが韓国ゴルフの強さの一つだと思う。

wrote by masaki tachikawa

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