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山に行く

一人車で山に行く。

閑散としたお寺の裏に、「山頂まで15分」とある。
目を凝らすと山道があることに気がつく。

スニーカーでトコトコと山頂を目指す。
ふと見渡す限り誰もいない。

そこで立ち止まってぼーっとしているのがものすごく贅沢だと思った。

眠たいのとは違う意識が遠くなる感じで、立ったままいると木になった気分になる。

一生そこに立っていられるような気がした。
結局1時間ほどかけて山頂までたどり着く。

ついつい山頂には何かあると期待してしまうけど、そういう報酬なしに道中を味わうことが必要なのだ。

意味のないことに無理やり意味を見出したり、つなげようとしたりしないことが肝要だとふと思った。

意味なんてないのだ。

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