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レトロブームのワケ

10代の若者の間で昔の歌が再流行しているらしい。火付け役になっているのはSNSのBGMとして、そういう歌が使われているからだという。

ただその他にも、アクセスの難易度が均一化されたという要因もあるんじゃないかと思っている。

サブスクがまだ一般的じゃなかった頃。曲を聞くなら、CDショップに行って買ったりレンタルしていた。

そうすると昔の曲に触れる難易度は高い。棚の分かりやすいところに陳列されているのは最新のランキングで、あっても年間ランキングくらいだった。わざわざ自分で探さないと、昔の歌に触れられる機会はない。

でも今は画面をタップしたり、スワイプしたりするだけで、今の曲と同じ労力で昔の曲にも触れられる。曲の新旧による労力の差はほとんどない。

だからどの曲にアクセスするのも力がほとんど平均化されて、昔の歌に触れやすくなった。その結果、自然と心に刺さる人も何人かいて流行ったということもあるんじゃないだろうか。

それにサブスクの画面で聴くことによって、なんとなく「古臭い」とか「時代遅れ」とかそういう気配も無くなっている気がする。個人的には昔から古い歌が好きだから、そう感じたことはないのだけれど。でも変な先入観を持たずに曲と向き合いやすい気がする。
良い曲でもジャケットのファッションが昔に感じたりすると、なんとなく曲に入りずらい人もいるだろう。

シンプルに良いものが、時代を超えて残りやすくなった。
それはすごく良いことだと思った。

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