見出し画像

いまだに心細い近所の道

今の部屋に住んでもう5年以上になる。
今日は夜、予定があったので電車に乗るために約15分くらいの道を歩いた。

最寄りまで歩くだけ。5年使っている道。
それでもいまだに心細い気がした。

歩いているとある民家の駐車場から老人の咳の音。それに続いて痰を側溝に吐き捨てる不快な喘ぎが聞こえた。

その瞬間に自分は余所者で、ここを借りているんだ。
という気持ちが一気に溢れ出してきた。
一気に心細くなる。気軽に話しかけられる人が周りにいないからなのか、原因は分からないけれど。

でも実家のある土地に帰った時には、受け入れられていると思うかと言えばそれもなんだかしっくりこない。

世界のまた別の場所に、心細くない道があるのだろうなと自分を鼓舞して駅まで向かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?