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"イチニツイテ" がどう聞こえるか

スタートの合図のなる前
「位置について」

ボート競技では、「Attention」とコールがかかる。
そして、それを聞いたときには勝負はほとんど決まっていることが多い。

「位置について」を聞いてからできることって、レース競技の場合思っているよりも少ないのではないだろうか。

そこから筋肉が発達させられるわけでもなく、奇策を用いて相手を動揺させることも少ない。

練習で辛い時よく、
「位置について」
とレース前に言われた時にワクワクできるよう、今頑張るんだ。
と考えていた。それが一つのバロメーターだと思う。

勝てるかどうかはわからないことが多いけど、負ける時って「ああ、やっぱりな」と思いながら負けることが多い。

それは、肉体の限界よりも、精神の限界の方が早く訪れるからだと思っている。
レースでは当然肉体的に追い込まれる局面がくる。その時に「ああ、やっぱり練習してきてないからだめだ」と思うのか、「いや、あれだけ練習したんだから大丈夫」と思うかでパフォーマンスに雲泥の差が出ると思う。

積んできた練習への自信によって、「絶対にやってくるしんどさ」をどう受け止めるかが大きく変わってくる。

仕事や文章でも同じかなと思っている。
いろんな準備や確信を持って望まないと、必ずくる頭打ちのポイントを抜け出すことが難しくなってくる。
「やっぱこんな仕事最初から難しかったんだ」とか
「やっぱり面白いものなんか書けないんだ」と諦めてしまう。
そうすると仕事に対してワクワクすることもできないし、結局うまくいかないだろう。

そして今自分は原稿用紙に向かう自分にワクワクできていない。
書く前の イチニツイテ を心地よく聞けていない。

自分にはまだ練習が足りない。

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