北村正貴

聞き手。書き手。対話の場をつくる人。復職支援者。ファシリテーター。1985年群馬・桐生…

北村正貴

聞き手。書き手。対話の場をつくる人。復職支援者。ファシリテーター。1985年群馬・桐生生まれ。

最近の記事

【第11号】直観的な正解を大事にする

3月某日|25番さーんのはなし 「北村さん25番でーす」 ここは沖縄県南部の病院。この日、はじめて人間ドックを受けに来た。朝7時集合。病院に到着し、事前に書いた問診票を受付で渡したときに受け取った整理番号は25。今日一日わたしは25番として過ごした。 人間ドックは身長、体重、血圧や視力聴力の学生の健康診断で慣れ親しんだ検査からはじまった。「25番さーん、つぎは〇〇です」とスタッフに言われるがまま診察室を右往左往した。 次はエコー検査。ゼリーのようなものをお腹全体に塗ら

    • 【第10号】本格的なことをやっていく前の静けさ

      3月某日|18歳の冬のはなし 結婚式に招かれる。妻側の親戚の場。久しぶりにみんなに会う。久しぶりにみんなとお話をした。そして久しぶりにスーツを着た。 何年ぶりだろうかスーツを着たのは。このスーツは10数年前にフルオーダーで仕立ててもらったもの。今着てもサイズがぴったり。太らなかった自分をほめてやりたい。そんなわたしのスーツの歴史にはいい思い出がない。というのもわたしの体のサイズはすこしいびつ。 はじめてスーツを買いに行ったのは18歳の冬。大学入学を控えていたため、入学式

      • 【第9号】直観的な選択と集中を取り入れる

        2月某日|やさしさメガネの話 伝え方は伝える人のやさしさに比例すると思う。どう伝えるか、どんな言葉を使うか、結論が先か過程が先か、会って伝えるか文字で伝えるか。 ある程度の配慮は必要だと思う。完璧に相手が受け取れる伝え方は無いとも思うけど、相手が今置かれている状況に合わせて伝える側がどんな心持で伝えるかはつねに気を配りたい。 これを意識しているかどうかで伝わり方やその先の浸透のされ方も変わるんじゃないかな。 2月某日|おにぎりの海苔のはなし ランチの時間。この日のわ

        • 【第8号】自分や周りのために念押しすべきところ

          2月某日|大人ミッションのはなし 人生に使う時間。大人は仕事。学生は学業とスポーツ。ざっくりとこんなイメージ。学生はテストの点数や試合結果で自分のレベルが分かる。大人の成果は分かりにくい。結果だけが注目されがちだからだと思う。だけどフィードバックをし合うことで自分のレベルが分かりやすくなる。今後の目標を立てやすくなる。フィードバックって大切。だけど結果だけを求めてしまうと大人のミッションは難解。 2月某日|小波と大海原のはなし 仕事で浮き彫りになった課題を話すことはよく

        【第11号】直観的な正解を大事にする

        マガジン

        • 毎週新聞
          12本

        記事

          【第7号】自分の考え方を整理して怖がらず話し合う

          2月某日|伝わりかたのはなし 「Zoom会議してました。」 家にいても外にいるだれかと会議ができるようになった。言葉の通り会議中なので仕事中ということ。なのでその最中にスマホに着信があってもわたしは基本的に出ない。改めて折り返す。 冒頭のセリフはわたしの働き方を知っている友人や家族に使っていた。だけど先日、「Zoomってなに?」という返答があった。これを境に相手に伝える伝え方は、相手によって使い分けないと伝わっていないよなと思うようになった。 この思いが浮かんでから思

          【第7号】自分の考え方を整理して怖がらず話し合う

          【第6号】気持ちの揺さぶりを明らかにしながら勢いをつけて攻める

          2月某日|時間を無視した過ごし方のはなし noteの使いかたのひとつとして1週間の振り返りの場所にしている。手帳にメモ書き程度にまとめた1週間分の感情の記録を見ながら振り返っている。やり方は大きく3パターンある。その時の自分にタイムスリップする。noteを書いてるときの自分だったらどう思うか俯瞰して考える。今後同じような心境になったときにどうするのが自分らしいか未来に思いを馳せる、だ。 noteを書く日は家にひとりなので、時間の感覚がなくなる日でもある。リビングのカーテン

          【第6号】気持ちの揺さぶりを明らかにしながら勢いをつけて攻める

          【第5号】テコ入れ、断捨離、仕切り直し、なんでもござれ

          1月某日|「新鮮」に恋をするのはなし 「育人」という沖縄観光人材育成マッチングサイトがある。これはあまたあるビジネススキルを登録された講師陣から研修を通じて学べるもの。 わたしは講師として登録をしている。登録をするにはプロフィールや実績をまとめるのだが、年に1回のこのまとめる作業がいい作用を及ぼしている。そのいい作用とは自分の活動を見直せること、自分がなにに注力したいのか考えられることだ。 昨年1年間はパートナー企業での役割が少しずつ見えてきた。むかしのわたしならやりた

          【第5号】テコ入れ、断捨離、仕切り直し、なんでもござれ

          【第4号】情で動くまえに立ち止まってみて

          1月某日|フリーランスの醍醐味のはなし 居心地の良さは数字で測れない。わたしのパートナー先のオーナーから受けた言葉を自分なりに解釈してみる。わたしは7年前からフリーランスとして活動をしている。だからこそ売り上げや顧客満足度などの数字と向き合い、今後どう活動をしていくのが得策かを練って実行していくのが世の常なのかもしれない。 だけどここでわたしが思ったのは、本当にそれで自分が満足した活動ができるのかということ。お客さまのことを一番に考えるのであれば、先にあげた数字から今後の

          【第4号】情で動くまえに立ち止まってみて

          【第3号】感情を表現するのが下手なのです

          1月某日|バーチャルコワーキングのはなし この日はじめてTwitterのスペースに目的をもって参加した。ホストが話したり、だれかが学んだりできるわけではないスペース。では何をする場所か。それは集中するためのスペース。 この日やったことは、本を読む、仕事のひとり会議。ほかの参加者がなにをしていたかは知らない。ホストの方は執筆しているようだ。わたしはいつものように自宅のデスクでこのスペースだけを開いて作業をした。家にいながらオフィスにいる感覚を受ける。ありがたい場。 ホスト

          【第3号】感情を表現するのが下手なのです

          鎧を脱ぐお年頃

          由佐さん(みいちゃん)と河本さん(ボビさん)の対話の場に触れる。不本意な現実。メンタルモデル。これから書くのは180分のこの場での経験とわたしが受けたものの感情や感覚を経て、野に放たれた気分になったわたしの事後整理をなぐり書きしたもの。 野に放たれる感覚を受ける前は社会にいるためのいろんな鎧をまとっていた感覚だった。仕事をするためや社会にいるための鎧。たぶんいくつも重ね着している。 「暮らし」を調べた。 次に「生活」。 そして「生きる」。生きるとは生命があり、活動できる状

          鎧を脱ぐお年頃

          【第2号】考える時間の大切さを考える

          1月某日|変化や心情のはなし 今年からエンターテインメントに触れたくてアマプラの会員になった。だれかが手塩をかけてつくった"作品"に触れて、どんな意図や意味があるのかを考えたくなったからだ。たぶんこの動機で会員になった人は少ないんじゃないかな。純粋に作品を観たい方からすると気色の悪い観方なのかもしれない。 この日、見たのはV6の26年間の集大成となる全国ツアー「LIVE TOUR V6 groove」。この世の中だからマスク着用や歓声、声援が制限されているなかメンバーの名

          【第2号】考える時間の大切さを考える

          【第1号】年末年始のふりかえり

          12月某日│手帳のはなし 30代に入ってから手帳を持ち運ぶようになり、アナログの良さを日増しに感じていた。この時期の自分行事として手帳を新調する。今年は細長いタイプのものを購入。色は赤。いまの手帳の使いかたはスケジュールを管理するようではない。 日々、感じたこと生まれた感情や気づき、をただ思いついたときに書くだけ。毎日書くわけではないが、手帳が成長していく様がなんとも言い難くて好き。来年もよろしく。 12月某日│そば屋のはなし 我が家のリサーチャーである妻が日本そば屋

          【第1号】年末年始のふりかえり

          【第0号】しなければならない症候群

          わたしは完璧主義者。ルール作りが好き。だけど最近、これってまずいんじゃないかと思うようになってきている。なぜか。これはもう明らかで、自分が感じていることや思っていることを無視して、ルールあり気で勝手にもがいて、つねに苦しんでいる状態を認識するようになったから。ルールは助けてくれる。仕事を進めるとき、ごみを捨てるとき、欲しいものを買うとき、なにかを決めるとき、ルールがあればそれをもとにやるだけでなんでもクリアできちゃうから。めっちゃ便利なもの。だけどこれってこなしてるだけなんだ

          【第0号】しなければならない症候群

          自分に出会いなおす本

          わたしの2022年の読書記録。 感想は人それぞれ。 なのでわたしは書きません。 関心があったら手に取ってみてください。 エドガー・H・シャイン『人を助けるとはどういうことか――本当の「協力関係」をつくる7つの原則』加藤哲夫『市民の日本語』ペペルンミ『フィンランド式ファシリテーション~主体性を引き出す対話型リーダーシップ』マーヴィン・ワイスボード、サンドラ・ジャノフ『会議のリーダーが知っておくべき10の原則――ホールシステム・アプローチで組織が変わる』広末涼子『ヒロスエの思考

          自分に出会いなおす本

          ウェルカム生産性ジレンマ

          新しい生活様式に入って2年あまり。これまでの暮らしかた、仕事のやり方のアップデートが必要になった。あるとき、パートナーにこの話をすると、あせることないんじゃない?と、励ましにも同情にもとれる言葉をもらう。 日に日にやりたいことができなくなっていった私は、日に日にあせりが身体からもれていたようで、日に日に気づいてる人は気づいていた感じがあって、日に日に恥ずかしい瞬間を経験した。 交友関係はいろんな形がある。古くからの友人、社会人になってからの仲間、ご近所さん、おなじ趣味の人

          ウェルカム生産性ジレンマ

          さとうのおつかい

          さとうを買ってきてくれる? 実家で暮らす10代の私であれば、台所で見慣れている白い砂糖を買ってくるだろう。料理にハマった20代の私であれば、コクを出してくれる三温糖を選ぶかもしれない。沖縄で暮らす30代の私であれば、黒糖も選択肢に入る。 誰かに言われた言葉からイメージできるものはたくさんある。経験を重ねることでイメージできる選択肢が増える。 さとうのおつかいで相手が上白糖を買ってきてほしいとイメージしていたとしても、目の前で煮物の準備をしていたら三温糖が正解かもしれない

          さとうのおつかい