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日本一の日本酒県「兵庫県」


数字から見る兵庫県

日本酒生産数量:91,621kl 全国1位 国内生産量の約30%
特定名称酒の比率:約20% 全国40位
清酒免許場数:91場 全国2位 灘から西宮までの沿岸部に1/3が集中、ほとんど県南に酒蔵がある
酒造好適米生産量:年間22,338t 国内生産量の26% 全国1位
主要品種:山田錦 年間16,945t 国内生産量の約60% 全国1位
愛山669t 五百万石640t 白鶴錦314t フクノハナ248t 兵庫錦211t 兵庫夢錦183t 「酒米時給移出タイプ」

兵庫県特徴

日本一の日本酒県
寒造り、生酛などの酒造技術の開発、山田錦の発祥地、一万石以上の酒蔵が多く全国的に流通される日本酒が多い。
きょうかい1号酵母→灘の酒蔵から分離「櫻正宗」
山田錦→兵庫県産が最も高品質
2018年「GI灘五郷」神戸市灘区
2020年「GIはりま」姫路市 

歴史

室町時代
京都近郊で作られていた酒が商業と流通の発達で消費が増え不足する。京都までの交通が発達し、水が良い米どころとして、伊丹・池田で酒造が始まる。
「他所酒」京都以外の土地で造られた酒の為、締め出されそうになるが安さから流通量が増える。
江戸時代
京都から江戸に首都機能が移り、海運に便利な灘に酒造りの拠点が移っていく。
この頃、六甲山の急流で水車を使い精米するなど、酒造技術も進歩していく。
19世紀初め
灘で宮水が発見され、生酛造りが確立される。酒質も向上する。
硬水「宮水」→微生物の生育が活発、硝酸還元菌、乳酸菌、麹菌、酵母が力強く働き、理想的に醸造が出来る。「灘の男酒、伏見の女酒」
摂泉十二郷、上方の一大酒造地、上方からの価値ある「下り酒」と呼ばれる

丹波杜氏

南部杜氏、越後杜氏、丹波杜氏。日本三大杜氏の1つ。
兵庫県北部の出稼ぎ農家が中心。寒造りの一大産地の為、冬場に必要な労働力を賄うため集められた。高い技術を誇る杜氏集団。

気候風土

県域の8割以上が山地と丘陵。2割が扇状地と山間盆地。
河川の数は多く、ほとんどが流路が短く、急こう配。
県の中央を東西に横切る中国山地を境に、
北の日本海側:日本海気候
南の瀬戸内側:瀬戸内気候

日本海気候:冬季は気温が低く、降雪が多い。夏季はフェーン現象の為、気温が高くなることも。

瀬戸内気候:年間を通じて温暖、雨は少ない。湿度が低く乾燥している。冬季は晴天が多く、内陸地では放射冷却により冷え込みが強い。
六甲山の北側「山田錦」の栽培最適地。雨が少なく、日照時間長い、寒暖差が大きい。

酒質

灘の硬水、生酛仕込み、飲みごたえのある旨辛口。
山田錦、兵庫北錦など軟質米と生酛造りの組み合わせた酒は、ボディがしっかりしている。
ソースや乳製品、肉類、ボディのあるフランス料理などと相性が良い。


j.S.A.SAKE DIPLOMA

日本ソムリエ協会 教本より


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