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今週のTop Tier VCニュース! 2022年の振り返り

2022年最後の投稿となりますので、今週は1年の振り返りです。

「今週のTop Tier VCニュース!」を開始したのは2022年2月7日の第1回(#1)で、今週で47回目の投稿となりました。毎週、火曜日の朝に投稿していますので、47週続いたことになります。

コロナの流行は今日時点でも残り、インフレや金利は上昇し続け、戦争も続き、上場株式市場の不安定も続きましたが、ベンチャーキャピタルによるスタートアップへの投資は絶えることなく、第1回(#1)から第46回(#46)の投稿で合計223件の投資案件をピックアップしました。毎週平均で4-5件を紹介したことになります。

Top Tier VCの投資案件を中心にピックアップしてきましたが、勿論、Top Tier VCの投資案件を全て網羅している訳ではなく、ごくごくほんの一部をカバーしているに過ぎません。

ほんの一部となりますが、数値を振り返ることで何らかの傾向が掴めればということで、「今週のTop Tier VCニュース!」で取り上げた投資案件の振り返りをもって2022年最後の投稿とさせて頂きます。

良いお年を!

2022年四半期毎の傾向

■ 投資件数(Deal Count)

  • 本noteで取り上げた投資案件は2022Q2をピークに減少傾向となりました(特定の指標でスクリーニングした投資案件をピックアップしているので、私的な事情での増減はありません)

  • US全体のDeal Countも2022Q2をピークに減少傾向となっていますので同じ傾向が見られます

  • ただ、2022当初はTop Tier VCによるメガファンド($1B以上のファンドサイズ)の組成が相次ぎ、Dry Power(投資余力)が積み上がったので、Top Tier VCの資金状態はその他VCと異なり潤沢です


■ 投資額(Total Capital Raised)

  • 本noteで取り上げた投資案件の投資額も2022Q2がピークとなり、2022Q3に減少しましたが、2022Q4では2022Q1レベルまで戻っています

  • 一方、US全体の投資額は2021Q4から減少傾向が続いています

  • 2022Q4の投資額の戻りが、Dry Powerの積み上がったTop Tier VCに発生している特別事象なのか、VC全体のトレンドの最先端の状況を表しているのか、まだ判断できませんが、少なくとも本noteで取り上げたTop Tier VCの投資案件では回復の兆しが見られました


■ 投資額中央値(Median Deal Size)と評価額中央値(Median Post Valuation)

  • 本noteで取り上げた投資案件の評価額中央値も2022Q4で上昇しています

  • 一方、US全体の評価額中央値も2022Q3比で2022Q4は回復傾向を見せていますが、2022Q1を超えるレベルには至っていません

  • 本noteで取り上げたTop Tier VCの投資案件の傾向において、2022Q4に投資額(スタートアップの調達額)と評価額中央値がともに回復傾向にあることは、この不安定な株式環境の中でも、厳選された将来成長性のあるスタートアップには、良い評価額で必要な資金が投下され続けていることがわかります

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