今週のTop Tier VCニュース! #3(2022/2/13週)
今週の投資先ハイライト
■ 物流テクノロジーのVehoがSeries Bで$1.5Bの評価額に
主な投資家
Tiger Global
SoftBank Vision Fund 2
General Catalyst
概要
Vehoは、2ヶ月前にGeneral CatalystがリードしたSeries Aで$125Mの資金を調達しユニコーンの領域に押し上げたばかりだが、今回のSeries Bで$170Mを調達し評価額は$1.5Bに達した。
今回のラウンドをリードしたのはTiger GlobalでSoftBank Vision Fund 2も参加している。今回のラウンドで同社は過去2年間に総額$300Mの資金を調達したことになる。
この物流テクノロジー企業は、配送のラストマイル区間、つまりフルフィルメントセンターから顧客の玄関先まで荷物を届ける方法を追求しています。世界のラストマイル・デリバリー市場は、すでに$100B以上と評価されており、2027年には$200Bにまで成長すると予測されています。
(約5年前の2017年にHarvard Business School New Venture Competitionで優勝した模様)
■ Flock Safetyが全米の犯罪を減らすためにさらに$150Mを調達し評価額は$3.5Bへ
主な投資家
Tiger Global
a16z(Andreessen Horowitz)
Spark Capital
Meritech Capital Partners
概要
Flock safetyは、Tiger GlobalがリードしたSeries Eで$150Mを$3.5Bの評価額で調達したことを発表した。さらに、Spark Capitalと776という新しい投資家も加わりました。また、Series Eをリードしたa16z(Andreessen Horowitz)や他の既存の投資家も本ラウンドに参加。これによりFlockのこれまでの資金調達額は$380M超となりました。
Flockは5年前、より良い証拠があれば法執行機関と市の指導者、そして住民や企業が協力して犯罪をなくすことができると信じてFlock Safetyをスタートさせた。
Flock Safetyの技術は、全米1,500以上の都市で稼動しており、近隣住民、企業、法執行機関、都市のリーダーたちと協力し、1日あたり500件以上の犯罪を解決するために必要な客観的かつ無差別な証拠を提供しています。
■ 自動化スタートアップのUniphoreが$400Mの資金調達でユニコーンに!
主な投資家
New Enterprise Associates(NEA)
March Capital
Cisco Investments
概要
uniphoreは、評価額$2.5Bで$400Mの資金調達を実施し、2022年で8番目のユニコーンとなりました。今回のSeries Eは、New Enterprise Associates(NEA)がリードし、既存投資家のMarch Capitalも参加。
Uniphoreはコールセンターの会話型AIプラットフォームのスタートアップで、これまでに総額$610Mの資金調達に成功しています。前回は2021年3月に$140Mを調達し、2019年8月にMarch Capital PartnersがアンカーのSeries Cで$51Mを調達しました。
Uniphoreは2008年にインドで設立され、会話型AI、ワークフロー自動化、RPA(Robotic Process Automation)を単一の統一プラットフォームで統合し、業界を超えて顧客体験を変革するだけでなく民主化する会話型自動化プラットフォームである。
レポートによると世界の会話型AI市場は、2021年の$6.8Bから2026年には$18.4Bに達しCAGRは21.8%になると予想されています。
■Apache Arrowの新興企業Voltron Dataが$110Mを調達
主な投資家
Battery Ventures
GV (Google親会社AlphabetのVenture Capital arm)
Lightspeed Venture Partners
概要
Voltron Dataは、2021年の創業から2回の資金調達ラウンドを実施し、総額$110Mを調達したと発表した。(Seedで$22M、Series Aで$88M)
Voltron Dataは、NVIDIA、Ursa Computing、BlazingSQLの元社員とApache Arrowの共同創業者が立ち上げたスタートアップでサンフランシスコに拠点があります。Voltron Dataは、データ分析に使用される人気のオープンソースソフトウェアフレームワークであるApache Arrowのマネージドバージョンを開発しています。Arrowは月に4200万回以上ダウンロードされており、このフレームワークを採用している企業はAWS、Microsoft、Google、Snowflakeなどです。
TechCrunchによるとVoltron DataはArrowに貢献した最大の企業で、現在100人の従業員を抱えており、調達した資金を使って主にエンジニアリングと市場開拓チームを拡大することで従業員を倍増させる計画です。
投資環境
韓国スタートアップの2021年の資金調達額は前年比2倍の約1兆1,800億円
韓国のスタートアップメディア「Startup Recipe」は、2021年の韓国スタートアップの資金調達動向に関する年次レポートを発行
本レポートによると2021年に韓国のスタートアップに注ぎ込まれた資金は12兆2,800億ウォン(約1兆1,790億円)
韓国政府の中小企業ベンチャー部によると2021年にユニコーンクラブに7社が加わったことで、韓国は史上最多の18社がユニコーンリストに名を連ねることになった
日本スタートアップの2021年の資金調達額は前年比46%増の7,801億円(2022/1/25時点)
ユーザベースが提供するスタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」が2021年通期の日本国内スタートアップ資金調達状況をまとめた『Japan Startup Finance 2021』を公開
2021年の日本国内スタートアップ資金調達額は、前年比46%増の7801億円(2022/1/25時点) *後から判明するデータもあるため実態はこれ以上になる見込み
100億円以上の超大型調達を果たした会社が6社と大幅増加
海外からの投資が4割近くを占める
日本のユニコーンは11社(2022年2月時点)
初めてのnoteで日本のベンチャーキャピタルによる国内投資額について記載したが、今回のデータは日本のスタートアップの資金調達額(海外からの投資も含む)となります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?