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騙しエンタメの灯は消えず

子供の頃から「隠微で妖しげな」空間が好きであった。お若い方は存じないかもしれないが例えば
夏祭りなどにたまに出現する見世物小屋。
蛇女に牛娘、小人ショーなどなど…
アングラもアングラな世界観、おどろおどろしい入り口の妖怪図鑑みたいな看板に引き寄せられ何度となく騙されても通ったもんだった。
内容は基本酷い。
蛇女は鏡の反射を使って首が長く見えるトリックであったり、牛娘は足の指が2本しかない身体障害の方がその足を使って木桶を作るというもの…
1番酷かったのは
2メートルの大イタチ捕獲!
実際は大きな板に血が付いているもので
さすがに開いた口が塞がらないが
そんなええ大人がわかっていながら
平気で騙されヘラヘラしてる
少し気色悪い空間が大好きであった。

世の中にはわかっていながら
高い金出してまで騙され喜ぶ、そんなエンターテイメントがたくさんある。
シルクドソレイユ、プロレス、まぁ芝居もそうっちゃそうか…
要はどないもならんこの現実を逃避したい人たちがいる限り、騙しエンタメの灯は消えないわけで…。
お笑いもそう!
中には「あるある」ネタで共感を得ると言った笑いもあるっちゃあるが基本コントにしても何にしても「いびつ」だからこそそこに笑いが生まれているのである。
いかに騙くらかしていかに現実逃避をしてもらうか…それがお笑いを担う我々に課せられた使命なのだと私は思う。
「んなあほな!」「なんでやねん!」と
存分に笑っていただきたい!
それが明日への活力に糧になればええな。

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